コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は26日、運営サイトから個人情報を不正入手し、流布・拡散させた元国立大学研究員に対して起こしていた民事訴訟について、25日に和解が成立したと発表した。
この民事訴訟は、ACCSと個人情報流出の被害を受けた個人3名が、謝罪と約744万円の損害賠償を求めて起こしていたもの。元国立大学研究員が謝罪文を出し、損害賠償も行なうことで合意し、和解に至った。謝罪文は7月25日から1か月間公開される。
元国立大学研究員は個人情報の不正入手と流布を行なった翌年、2004年2月に不正アクセス禁止法違反で起訴され、2005年3月、東京地裁で懲役8か月、執行猶予3年の判決を受けた。この一審判決は、元国立大学研究員が控訴を取り下げたため、6月に確定している。
【ACCS不正アクセス事件】
2003年11月、国立大学研究員が、ACCS運営のWebサイト「著作権・プライバシー相談室~ASKACCS(アスクアックス)」が使用していたCGIの脆弱性を突いて、約1,200件の個人情報を引き出した事件。この入手方法をセキュリティに関するイベントで発表し、実際の個人情報4名分をサンプルとして提示してもいた。
(2005/07/28 ネットセキュリティニュース)
■ASKACCS個人情報流出事件に関する損害賠償請求訴訟の和解成立について(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/release050726.html
■ASKACCS個人情報流出事件に関する損害賠償請求訴訟の和解成立について(ASK ACCS)
http://www.askaccs.ne.jp/houkoku15.html
■謝罪文(元国立大学研究員)
http://www.askaccs.ne.jp/minji_hikoku/shazaibun.html
■2003年11月発生した個人情報流出事件について(ASK ACCS)
http://www.askaccs.ne.jp/security_2003.html
■ ACCS不正アクセス事件で元京大研究員の有罪確定(セキュリティ関連ニュース)