日本データ通信協会(東京都豊島区)は24日、同協会のメールサーバが不正アクセスを受け、資格試験申請者742名分の個人情報流出の疑いがもたれていた事件で、同協会元職員が逮捕されたと発表した。
警視庁によると、容疑者は今年2月、10数回にわたり協会のサーバに侵入。サーバ内に保存されていた「平成18年度第1回電気通信工事担任者試験申請」のデータファイル約6,100件を読み出し、その内の約1,600件を消去したとして、不正アクセス禁止法違反と電子計算機損壊等業務妨害の疑いで今月22日に逮捕した。
不正にアクセスされたのは、同協会電気通信国家試験センターがインターネットで受け付けた申請者のデータ。同協会によると、消去された1,600件のうち申請データは742名分で、その他は申請後の再確認のための返信メールだとしている。容疑者は、昨年8月末まで同センターの情報システム室長を務めており、不正アクセスには在職当時のIDとパスワードを使用。これらは、それ以前から一度も変更されていなかったという。
(2006/04/27 ネットセキュリティニュース)
■平成18年度(2006年度)第1回工事担任者試験の試験試験申請書情報への不正アクセス事件における容疑者の逮捕について(日本データ通信協会)
http://www.shiken.dekyo.or.jp/charge/owabi2.pdf
■不正アクセスにより国家資格受験者の申請データを削除した被疑者を逮捕(警視庁)
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/jiken/kenkyo/jiken.htm#180422