MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)のオンライン調査で、スマートフォンユーザーの約4割がパスワードを設定していないことがわかった。持ち運ぶ機会の多いスマートフォンは、紛失や盗難に備えてパスワード保護が必須だ。設定していない方はすぐに設定することをお勧めする。
このMMD研究所の調査「スマートフォンのパスワードロック設定および、紛失・故障サービスの利用実態調査」は、20歳~59歳のスマートフォン所有者を対象にインターネットWEBでのアンケートで行われたもので、有効回答数は857。
同調査によると、現在所有しているスマートフォンについて、パスワードを「設定していない」ユーザーは40.8%、「設定している」ユーザーは54.3%だった。設定しているユーザーも、57.2%が「パスワードを変更していない」と回答しており、セキュリティ意識が高いとは言えない結果となった。
これまでに携帯電話を紛失した経験が「ある」は12.3%で、うち35.2%が「紛失した携帯電話は戻ってこなかった」と回答。携帯電話会社やメーカーの紛失・故障した際に保証してくれるサービスの登録については、「登録している」は55.3%で、キャリア別では、docomo(63.1%)、au(62.6%)、SoftBank(41.9%)だった。登録者のうち33.3%が、このサービスを使って「修理や買い替えをしたことがある」と回答している。
【パスワードロックが必要な理由】
今年3月15日付の本通信で、「スマートフォンを置き忘れるとどうなるか」を調べた米シマンテックの実験結果を紹介した。昨年末に北米で、スマートフォン50台を人通りの多い公的場所に置き忘れたふりをし、何が行われるかを調べた。その結果、半数が持ち主に返そうとしたものの、全体の96%はスマートフォン内のアプリやファイルに何らかのアクセスを行っていた。プライベートの写真にアクセスしようとした人は72%、ソーシャルメディアのアカウントや電子メールにアクセスしようとした人は60%、持ち主の銀行口座にアクセスしようとした人は43%だった。
パスワードによる保護は必須であることを了解いただけただろうか。スマートフォンのパスワード設定については、基本中の基本となる「画面ロック」、本体ロックとは別の「SIMカード」ロック、電子マネー機能「おサイフケータイ」のロックなど、「ネットセキュリティニューストピックス」(URL下記)でまとめているので、参照いただきたい。
(2012/07/02 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・スマートフォンユーザの半数がパスワードロック設定している(MMD研究所)
http://mmd.up-date.ne.jp/news/detail.php?news_id=1074
・シマンテックスマートフォンハニースティックプロジェクト(Symantec Smartphone Honey Stick Project)のご紹介(Symantec Connect Community)
http://www.symantec.com/connect/ja/blogs/symantec-smartphone-honey-stick-project
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