◎厚生労働省、森永ひ素ミルク事件関連の個人情報を含む裁判関係書類を紛失
厚労省は2月25日、個人情報を含む裁判関係書類を紛失したと発表した。発表によると、2月20日、同省食品安全部の職員が帰宅途中の東京メトロ丸ノ内線内で、森永ひ素ミルク事件に関連する裁判の関係書類を紛失した。書類が入った紙袋を座席上の荷物置きに置いておき、午後11時頃に下車駅で確認したところ紙袋がなくなっていることに気づいたという。紛失したのは、裁判関係資料(訴状の写し、準備書面の写し、参考資料等)を綴じたファイル2冊で、訴状の写しには、裁判所で閲覧可能な文書ではあるが、原告関係者(3名)、国以外の被告関係者(10名)の氏名・住所等が記載されている。参考資料には、1979年当時の森永ひ素ミルク飲用者証明書の交付対象者(455名)の氏名と居住市町村を記載したリストが含まれている。職員は、東京メトロおよび丸の内警察署へ遺失を届け出た。原告等13名に対して事情説明とお詫びをした。参考資料のリストに記載されている455名への対応については、被害者救済事業を実施している公益財団法人ひかり協会と協議をしている。同省は、省外における書類の管理の徹底等を図り、再発防止に努めるとしている。・裁判所関係書類の遺失に関する報告とお詫び(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002w0uq.html
◎トヨタ関連部品健保、被保険者のべ522名の健診データ含むUSBメモリー紛失
トヨタ関連部品健康保険組合(愛知県豊田市)は2月25日、被保険者の健康診断データ過去5年分を含むUSBメモリーを紛失したと発表した。発表によると、2012年8月に同健保からA事業所に送付したUSBメモリーは、同年8月31日が返却期限だった。A事業所は同年11月19日に健保に返送したとするが、同健保は連絡を受けておらず、USBメモリーの到着も確認できていなかった。このためA事業所に返却を督促し、すでに返送したとの回答を得て、同年12月18日に初めて紛失が発覚した。直ちにA事業所および同健保内を探索したが、発見できなかった。USBメモリーには、2008年から2012年8月までの5年間に健康診断を受診したA事業所の被保険者のべ522名のデータが含まれている。データの内容は、氏名、住所、年齢、保険証記号番号、事業所名、健診機関名、健診データ。USBメモリーおよびファイルにはパスワードが設定されており、健診データは専用ソフトを使用しないと判読できない。同健保は該当者にお詫びの文書を渡し、2月18日に開いた説明会で経緯と再発防止について説明した。同健保は、引き続きUSBメモリーの探索を実施するとともに、関係者全員に個人情報保護の重要性を徹底する。具体的には、(1)書留郵便・宅配便の利用 (2)事業所内のUSBメモリー管理体制と管理ルールの明確化 (3)送付連絡・確認メールなどによる納期管理の徹底 (4)USBメモリーの存在をわかりやすくする包装の採用 (5)個人情報保護に関する教育と定期的な内部監査の実施など。恒久対策として、USBメモリーを使わないデータ授受の検討も行うとしている。
・USBメモリ紛失のお詫びとお知らせ[PDF](トヨタ関連部品健康保険組合)
http://www.toyota-groupkenpo.jp/news/img/20130225koukoku.pdf
◎和歌山県、国勢調査をかたって個人情報を聞き出す不審電話に注意喚起
和歌山県は2月23日、国勢調査をかたって個人情報を聞き出す電話を県民が受けていたことを明らかにし、注意を喚起した。県によると、2月21日午後5時15分ごろ、紀の川市の世帯に、国勢調査をかたり、資産状況や世帯構成等を聞き出す電話があったという。国勢調査での電話による問い合わせなどは現在、行われていない。前回の国勢調査は2010年10月1日に実施されており、次回は2015年10月1日に行われる予定だ。国勢調査などの基幹統計調査について、その調査と紛らわしい表示や説明をして情報を得る行為(かたり調査)は統計法で禁止されており、違反した者には未遂も含めて2年以下の懲役または100万円以下の罰金の罰則が定められている。県は、こうした「かたり調査」に注意するようホームページで県民に呼びかけるとともに、県内全市町村に対しても同様にホームページで注意喚起を行うよう通知した。不審な電話や訪問があった場合、質問には答えず、県庁調査統計課や各市町村統計主管課まで問い合わせるよう呼びかけている。
・国勢調査をかたった個人情報の聞き出し事案について(注意喚起)(和歌山県)
http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020300/kokusei/katari.html
◎大阪府枚方市立小、保護者約340名の銀行口座番号等を含むUSBメモリー紛失
大阪府の枚方市教育委員会は2月22日、市立小学校の事務職員が児童の個人情報を含むUSBメモリーを紛失したと発表した。同日付のNHK関西ニュースによると、事務職員が自分の席の引き出しに保管していたUSBメモリーがないことに気づいたのは2月14日。報告を受けた同校は校内を探したが発見に至らなかった。USBメモリーの中には、全校児童の保護者約340人の氏名、銀行口座番号(給食費などの徴収に使用)などの情報が含まれている。同校は2月26日に保護者を対象に説明会を開き、経緯説明と謝罪をする。教育委員会学校教育部は教職員の指導を徹底するとしている。
・枚方市教育委員会
http://www.city.hirakata.osaka.jp/site/kyoiku/
◎南市川テニスガーデン、メール誤送信で顧客のメルアド流出
スポーツクラブなどの運営管理を行うスポーツクラブNAS(本社:東京都江東区)が運営する南市川テニスガーデン(千葉県市川市)は2月22日、顧客のメールアドレス流出事故があったと発表した。発表によると、2月22日午後6時頃、同社クーポンに登録している顧客に対してクーポンメールを送信する際、登録メールアドレスをBCC欄に入力するべきところ、TO欄に誤って入力しそのまま送信してしまった。その結果、受信した顧客に他の顧客のメールアドレスが表示されてしまう形で届いた。メール送信直後に担当者が誤入力に気づき、同日午後6時30分頃にメールの削除を依頼するメールを送信した。同社は当該メール作成および送信時の人為的ミスが発生原因であることを確認。今後は、送信メール作成終了時のチェックリストを作成し、一斉送信前に作成担当者以外の社員におけるアドレス入力のチェックを必ず行なうなど、再発防止に取り組むとしている。
・弊社におけるメールアドレス流出事故に関するお詫び[PDF](南市川テニスガーデン)
https://secure1400.sakura.ne.jp/mitg.jpn.org/pdf/owabi01.pdf
◎札幌医大附属病院、患者情報126名分を含むUSBメモリーを紛失
札幌医科大学附属病院(札幌市中央区)は2月21日、同院に勤務する診療医が患者126人分の個人情報が入ったUSBメモリを院外に持ち出し、紛失したと発表した。発表によると、2月18日午後7時頃、診療医は札幌市内で乗車したタクシー内にUSBメモリの入った小銭入れを置き忘れた。紛失したUSBメモリーには、同院で診療した患者126名分の氏名、年齢、性別、病名等の個人情報が記録されていた。診療医は札幌中央警察署に遺失届出書を提出した。当該USBメモリにはパスワードによる二重のロック(USBの起動時、およびファイルを開く時)が設定されており、盗難・紛失時の情報漏えい対策がとられている。現在のところ、情報の漏えいは確認されていない。同大のセキュリティポリシーでは、診療情報の院外持ち出しは原則行わないこと、やむをえず院外に持ち出す場合は個人が特定されないよう匿名化等の作業を行うこととしている。しかし、診療医は匿名化等の措置を行っていなかったといい、同院は厳しい処分を検討している。また今後、教職員および学生に対する個人情報保護の徹底、法令等を遵守した個人情報等の取扱いに万全を期していくとしている。
・札幌医科大学附属病院の患者情報が入ったUSBメモリの紛失について[PDF](札幌医大)
http://web.sapmed.ac.jp/jp/section/publicity/03bqho00001w60px-att/03bqho00001xbquh.pdf
◎イオ信用組合、顧客情報数万件がWinnyのウイルス感染で2006年に流出
旧朝銀系金融機関の「イオ信用組合」(本部:名古屋市中村区)で、個人情報数万件がウイルスに感染したパソコンからインターネット上に流出していたことがわかった。2月21日付の産経新聞によると、流出したのは2006年で、同組合本部の担当者が顧客データを保存したパソコンにファイル共有ソフトのWinny(ウィニー)を導入し、ウイルスに感染したことが流出の原因となった。顧客情報のほぼすべてが流出したとみられ、情報内容は顧客の氏名、住所、口座番号、預金残高や顧客名簿、法人への融資状況調査資料など。同組合は2006年9月に流出を確認して金融庁にも報告したが、顧客には事実関係の説明をしていなかった。報告を受けた同庁も行政処分を公表していないという。公表により流出情報が悪用される二次被害や、窓口の混乱を恐れたためとみられている。
・イオ信用組合
http://www.io-shin.com/store/index.html
◎岐阜県羽島郡岐南小、教諭が児童38人の個人情報含むUSBメモリー紛失
岐阜県羽島郡の岐南町と笠松町の二町教育委員会は2月20日、岐南町立小学校の5年担任の教諭が児童38人分の情報を含むUSBメモリーを紛失したと発表した。報道によると、教諭は羽島市のコインランドリーの駐車場に施錠しないで車を駐車し、利用後に戻ったところ、車内に置いていたバッグが盗まれていることに気付いた。バッグの中には、担任クラスの児童38人の情報(名前、所、テストの点数)を記録したUSBメモリー等が入っていた。今のところ、個人情報の不正利用は確認されていない。同小では、個人情報が入ったUSBメモリーの校外持ち出しには校長の許可が必要だが、教諭は許可を得ずに持ち出していた。県教育委員会は教諭の処分を検討している。同教委は情報管理体制を見直し、再発防止に努めるとしている。
・岐阜県羽島郡二町教育委員会
http://www6.ocn.ne.jp/~ytk7107/
◎佐川急便、元従業員が顧客企業の出荷情報約1万件を同業他社へ漏えい
宅配便など輸送業の佐川急便(本社:京都市南区)は2月20日、元従業員による顧客情報の漏えいが発覚したと発表した。発表によると、元従業員は2010年1月から2012年10月までの間、A社の出荷情報(住所、顧客名、電話番号)を同業他社であるB社に提供していた。出荷情報は企業向け発送明細で、個人情報は含まれていない。重複する出荷情報を含めると、漏えい件数の累計は約1万件にのぼる。この漏えいに関与した人物は元従業員1名のみという。同社は関連顧客に対し誠心誠意、対応していくとしている。今後は同様の事態を発生させないよう、社員教育の徹底を図り再発防止に取り組んでいくとしている。
・顧客情報の漏洩に関するお詫びとご報告(佐川急便)
http://www2.sagawa-exp.co.jp/whatsnew/detail/824/