厚生労働省は1日、インターネットで売られているタイ製のダイエット薬「ホスピタルダイエット」とみられる処方薬を服用していた神奈川県茅ヶ崎市の20代の女性が今年6月、急性心不全で死亡したと発表。同商品の入手・服用の中止を呼びかけている。
女性は6月16日に自宅で死亡しているのが発見され、血液検査でホスピタルダイエットに含まれる成分のひとつ「フェンテルミン」が検出された。室内から見つかった8種類の錠剤とカプセル剤の一部からも同成分が検出されている。
同省によると、フェンテルミンは食欲抑制作用のある向精神薬で、海外では肥満症の治療などに用いられるが、国内では未承認。薬物依存などの副作用があるという。同成分を含むホスピタルダイエットは、ダイエット目的の処方薬としてインターネットのホームページなどで個人輸入されているが、向精神薬が検出されている製品であるため、個人輸入であっても、麻薬及び向精神薬取締法で禁じられているという。
神奈川県以外にも同薬が原因と見られる事例が複数の都道府県から公表されており、同省は健康被害が発生するおそれがあるため、入手・服用しないように呼びかけている。
(2005/09/02 ネットセキュリティニュース)
■「ホスピタルダイエット」などと称されるタイ製の向精神薬等を含有する無承認無許可医薬品による健康被害事例について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/diet/jirei/030902-1.html
■その他の関連情報
・医薬品の個人輸入に関する注意喚起について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1.html
・医薬品や化粧品などの個人輸入について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/tp0401-1.html
■セキュリティ関連ニュース
・違法ダイエット食品「天天素」ネット販売で初の逮捕者(2005/08/22)