警視庁捜査1課と多摩中央署は14日、インターネットの殺人請負サイトで知り合った男に現金を渡し、不倫相手の妻の殺害を依頼したとして、依頼した東京消防庁渋谷消防署の消防副士長の女(32)と、請け負った自称探偵業の男(40)を、暴力行為法違反(犯罪の請託)容疑で逮捕した。
容疑者の女は昨年11月頃に殺人請負サイトにアクセスし、サイト管理者から自称探偵業の男を紹介され、不倫相手の同僚の妻の殺害を依頼。殺害実行のための調査や薬品購入の名目で金を要求され、サイト管理者と自称探偵の男に、合わせて1,500万円以上を支払ったという。この支払いのため、容疑者の女が消費者金融などから約600万円を借り入れていたことが判明している。
殺人など犯罪行為を請け負う闇サイトは、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターなどの摘発努力にもかかわらず、次々と開設されている。今回は未遂に終わったが、今年4月にはネットで依頼を受けた男が殺害を実行する事件が起きた。名古屋市在住の主婦(48)が、ネットに「何でもやります」と書いていた愛知県在住の男(41)に夫の殺害を依頼、会社員の夫(51)が刺殺されている。
ネット先進国の韓国では、犯罪請負サイトの問題は日本以上に深刻化しており、インターネットを通じて殺人を依頼したり、実際に殺人が行なわれて警察に摘発される事件が後を絶たないという。
(2005/09/16 ネットセキュリティニュース)
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