インターネットの掲示板「2ちゃんねる」の書き込みで名誉を傷つけられたとして、東京都内の動物病院とその経営者である獣医師が掲示板の管理人に書き込みの削除と損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷は７日、管理人の上告を棄却し、400万円の支払いと書き込み削除を命じた。
2001年以降、同掲示板内の「ペット大好き掲示板」に設けられた「悪徳動物病院告発」等のスレッドで、どこの病院か特定できる書き方で、「えげつない病院」「ヤブ」「詐欺」などと中傷する書き込みが次々となされた。動物病院側は管理人にこれらの書き込み削除を求めたが受け入れられず、2001年６月、名誉毀損で提訴した。
一審の東京地裁（2002年6月）は名誉棄損の成立を認め、掲示板の管理人は名誉棄損を知った場合、直ちに削除する義務があるとし、二審の東京高裁（2002年12月）もこれを支持。最高裁も一、二審判決を支持し、削除義務はないとする管理人の主張を退けた。
（2005/10/14 ネットセキュリティニュース）