いわゆるワンクリック詐欺で現金をだまし取ったとして、岩手県警察は7日までに、「事件簿ネット」を主宰するネットジャーナリストとして知られる東京都中野区在住の男性ライター(35)ら計5名を詐欺の疑いで逮捕した。
男性ライターが主宰する「事件簿ネット」は、ネットで起こる事件や犯罪をテーマとするサイトで、事件解説のほかデータ調査やトラブル相談にも有料で応じている。それらの活動内容を伝える「事件簿ネット メールマガジン」も発行していた。
ライターとしては、最新刊「IT起業必勝法」のほか、「ネット探偵かずやんの裏インターネット事件簿」「インターネット犯罪 だます人・だまされる人」などネット犯罪をテーマとする著書を複数執筆。また、夕刊フジで「裏インターネット事件簿」を連載、国民生活センター発行の政府刊行誌「たしかな目」にも連載記事を寄稿するなどネット犯罪の専門家として活躍し、インターネット関連のコメンテーターとしてテレビに出演することも少なくなかった。
容疑者ら5人は、昨年7月ごろから今年3月まで、不特定多数に電子メールを送って偽サイトに誘導。有料サイトに登録したかのように見せて後日督促メールを送り、銀行口座に現金を振り込ませた疑いがもたれている。被害は450件約2800万円に上るという。男性ライターは容疑を否認したまま8日午後に盛岡地方検察庁に身柄送検。ほかの4人は容疑を大筋で認め、すでに盛岡地方裁判所で起訴されている。
(2005/11/10 ネットセキュリティニュース)