ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を通じた情報流出が止まらない。今月に入って表面化している流出事故をまとめてみた。
・関西電力、美浜原発の定期検査関連書類が流出
先月下旬、関西電力美浜原子力発電所(福井県美浜町)の定期検査関連書類と思われるデータが、9月頃から流出していることがネット掲示板の書き込みなどで発覚。関西電力から検査を下請けした設備工事会社(同県敦賀市)の社員の私有パソコンにWinnyが入っており、ウイルスに感染したのが原因とみられる。原子力安全・保安院によると、流出情報は検査に使う機材リストや構内に入るための入構証のフォーマットなどで、核物質防護情報は含まれていなかったという。
・各地の原発補修関連書類が流出
今月3日には、複数の原発の修理報告書など9種類の書類が個別に流出していることが、ネット掲示板の書き込みなどで発覚。いずれも、原発の修理工事を担当した大阪府堺市の配管製造会社が作成したものであることが7日までにわかった。流出した書類には、美浜原子力発電所や東京電力福島第一原子力発電所(福島県大熊町)、中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)などの修理報告書のほか、修理工事にあたった作業員19人の氏名や被ばく暦を書いた健康診断表なども含まれていた。
・自衛隊中央病院、59人分の医療情報流出
今月7日には、自衛隊中央病院(東京都世田谷区)で受診した59人の医療データが、同院に勤務する航空自衛隊の医官の私物パソコンから流出したと各紙が報じている。流出した情報は、受診者59人分の氏名、年齢、病名などで、9名は自衛官と自衛官OBだが残りは一般人という。9月に通報があり発覚した。
・NTTドコモ東海、静岡のドコモショップで顧客情報300件流出
NTTドコモ東海(名古屋市東区)は10日、静岡県内のドコモショップの顧客情報が流出したと発表した。流出したのは、個人93名の名前、住所、携帯電話番号、および法人207件の企業名、担当者名、携帯電話番号。同店スタッフが自宅で使用している私物パソコンがウイルスに感染し流出したという。
(2005/11/14 ネットセキュリティニュース)
■関西電力
http://www.kepco.co.jp/
■原子力安全・保安院
http://www.nisa.meti.go.jp/
■防衛庁・自衛隊
http://www.jda.go.jp/
■お詫びとお知らせ(NTTドコモ東海)
http://www.docomo-tokai.co.jp/info/notice/page/051110_00.html