独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は4日、コンピュータウイルス・不正アクセスの2005年10月の届出状況を発表、このなかでワンクリック不正請求に関する相談件数が急増していることを取り上げ、注意を促している。
発表によると、アダルトサイトなどで画像をクリックしただけで料金を請求されてしまうワンクリック不正請求に関する相談件数がここ数か月で激増しており、7月28件、8月83件、9月80件、10月108件と、ついに月間100件を超えた。
相談内容は、アクセス先のWeb画面で「料金は××円です」などと表示されるだけの無視していればよいケースと、パソコンに不正なプログラムを埋め込まれ、デスクトップに料金請求画面が数分おきに表示されるなど深刻な被害があるケースの2つに大別される。後者の場合、セキュリティ対策ソフトで不正プログラムを検出できても削除が困難なことが多く、最悪の場合はパソコンを初期化するしかないこともあるという。
IPAは、こうした不正プログラムのダウンロードに関しては、被害者自身が許可しているケースがほとんどであることを指摘。対策として、「18歳以上ですか?」などサイトからの確認を装った問い合わせ画面や、Windowsが表示するセキュリティの警告画面が表示されたら、安易に[OK]や[実行する]をクリックしないように警告している。
このほか、10月に初めて届出があった2種類のウイルスがセキュリティホールを悪用するウイルスであることから、セキュリティホール解消の実施などを呼びかけている。
(2005/11/07 ネットセキュリティニュース)
■コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[10月分]について(IPA)
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2005/11outline.html
■参考資料(IPA)
・クリックしただけで料金請求された場合の対応方法について
http://www.ipa.go.jp/security/ciadr/oneclick.html
・対策情報 ウイルス対策
http://www.ipa.go.jp/security/isg/virus.html
■セキュリティ関連ニュース
・IPA、一般向けに「ボット対策」「スパイウェア対策」のしおりを作成(2005/10/03)