警視庁生活環境課は1日、東京都の知事指定薬物「5-MeO-MIPT」を販売目的で所持していたとして、東京都千代田区の男(30歳)を「東京都薬物の濫用防止に関する条例」違反で逮捕したと発表した。同条例での摘発は、今回が初めて。
生活環境課によると、男は一昨年ごろから、インターネットのホームページで脱法ドラッグ入りのドリンク剤などを販売しており、先月1日、自宅に同成分を含有するドリンク剤など計43本を所持していたという。
脱法ドラッグは、麻薬や覚せい剤などの法律で禁止されている成分とは異なるものの、同種の作用をもつ成分を含んでおり、健康被害や中毒などが社会問題化している。東京都では今年4月、全国に先駆けて脱法ドラッグを規制する条例を施行。これまでに4種類の成分を知事指定薬物に指定している。同種の条例があるのは東京都だけだが、厚生労働省では現在、薬事法を改正して規制していく方向で検討を進めている。
【5-MeO-MIPT】
化学名『3-[2-(ジイソプロピルアミノ)エチル]-5-メトキシインドール』の通称。麻薬指定成分である「DMT」や「5-MeO-DIPT」と類似した化学構造をもつ、いわゆるデザイナーズドラッグ。本年6月から知事指定薬物に指定され、製造や販売、広告などの行為が禁止。違反者は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金。
(2005/12/02 ネットセキュリティニュース)
■あぶないドラッグ~脱法ドラッグ対策~(東京都福祉保健局)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/yakuji/kansi/datudora/top.html
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