福岡県警と甘木署は14日、権利者(コミック作家)に無断でスキャニングしたコミックをホームページで公開していたとして、東京都大田区の漫画喫茶経営の男性A(52歳)、千葉県市川市の自営業男性(43歳)、東京都大田区の会社員女性(34歳)の3人を、著作権法違反の疑いで逮捕した。電子書籍ビジネスを模した著作権侵害行為が刑事摘発されたのは、今回が初めて。
ACCS(コンピュータソフトウェア著作権協会)の発表などによると、Aら3人は「こちら葛飾区亀有公園前派出所」や「SLAM DUNK」など人気コミック9作品をスキャンしたデータを自らが設置したサーバーに複製。Aが開設、運営するホームページ「464.jp」を通じて不特定多数のインターネットユーザーに無料で閲覧させていた疑いがもたれている。著作権が侵害されたのは、のべ649人のコミック作家の作品多数と見られており、1月25日に行われた家宅捜索では、1万7,552冊のコミック単行本などが押収された。
Aらに対してはコミック作家の団体や出版社が数度にわたって警告や抗議を行っていたが、明確な回答はなく、無断アップロードが続けられていた。また、Aらは1月、ホームページを4月から会員制にすると告知、月会費380円で会員を募っていた。男の口座には2日間で約1000人から約200万円が振り込まれていたという。
(2006/02/15 ネットセキュリティニュース)
■ネットでコミックを無断送信、古本売買サイト運営者ら3人逮捕(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/news060214.html