ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)のウイルス感染による情報流出が、まったく止まる気配を見せない。今年に入ってからも、富士通、札幌市立小学校、大野消防署、三井住友海上、養父市CATV、筑波大附属病院、愛媛県議と、すでに7件もの事故をお伝えしたが、1月末にかけてさらなる情報流出が次々と明らかになった。以下、私有パソコンから流出した新たな7件についてお伝えする。
■松戸市、国保関連の市民情報26名分流出
三井住友海上の顧客情報流出に関連して、流出元となった情報サービス会社「エム・シー・エス」社員のパソコンから、松戸市の国民健康保険業務に関する市民の個人情報26人分も流出していたことが判明。流出した社員は懲戒解雇となった。
・松戸市
http://www.city.matsudo.chiba.jp/
・エム・シー・エス
http://www.mcserve.co.jp/
■厚木署から空き巣の捜査資料、大野浦病院から患者情報流出
神奈川県警察では、厚木署の男性署員の私有パソコンから、空き巣被害者の個人情報を含む捜査資料などが流出。病院関連では、大野浦病院(広島県廿日市)の看護助手の私有パソコンから、2003年に入院していた患者43人の氏名や年齢、要介護度、認知症の程度などの情報が流出した。
・神奈川県警察
http://www.police.pref.kanagawa.jp/
・大野浦病院
http://www.onoura.or.jp/
■久留米市で37名、備前市で378名、小学児童の名簿流出
学校関連では、福岡県久留米市立小学校で児童37名の、岡山県備前市立小学校で児童378名の名簿が、それぞれ教諭の私有パソコンから流出した。備前市立小学校は、昨年度の全校児童分だという。
・久留米市
http://www.city.kurume.fukuoka.jp/
・備前市
http://www.city.bizen.okayama.jp/
■京橋通郵便局から顧客リスト、中部電力から火力発電所技術資料
先月27日には、銚子郵便局(千葉県銚子市)職員の自宅パソコンから、以前に勤務していた京橋通郵便局(東京都中央区)の顧客リストなど計2,840件が流出していたことが判明。同日、中部電力では関係会社「中部プラントサービス」社員の自宅パソコンから、川越火力発電所(三重県川越町)の検査記録などの技術資料が流出していたことが原子力安全・保安院からの連絡により判明した。
・銚子郵便局における顧客情報等の流出について(日本郵政公社)
http://www.japanpost.jp/pressrelease/s04/kawase/060131_04301.html
・当社火力発電所に関する技術資料の情報流出について(中部電力)
http://www.chuden.co.jp/corpo/publicity/press2006/0131_2.html
(2006/02/02 ネットセキュリティニュース)