先月22日、海上自衛隊から流出したと報道された機密情報が、今月2日までに、3,433名にダウンロードされたことが明らかになった。ネットワークセキュリティ企業であるネットエージェント(本社:東京都墨田区)が3日、調査結果を発表した。同社は、Winnyネットワークに流出した情報は、報道などで話題になるとダウンロード数が飛躍的に増える特徴があるとし、被害拡大を防ぐ早期対策の重要性を訴えている。
同社は自社で開発した、Winnyネットワークの観測および解析システム「Winny検知システム」を使用して海自機密情報のダウンロード数を調査し、その推移を表す「発見所有者数」のグラフを作成した。
グラフによると、起点となる2月16日からはほぼ横ばいとなっていたが、報道された2月22日から23日には、28ノードから627ノードに激増。24日には1,188ノードに倍増している。26日に一度収束の気配を見せた後も増減を繰り返し、今月2日に324ノードに減少するまで、のべ3,433名がダウンロードしたという。
「ノード数」は、Winnyを使用してファイルをダウンロードし、その時点で所有している数を表す。同社によると、ノード数における「所有」は、Winnyネットワーク上で所有している状態を指し、Winnyから削除したファイルをネットワーク外に保存している数は含まれないため、実際のファイル所有数はこれを上回ると思われるという。
(2006/03/07 ネットセキュリティニュース)
■ネットエージェントの発表資料
・「Winnyで流出した海上自衛隊の情報、3月2日までに3433人がダウンロード」
http://www.onepointwall.jp/press/20060303.txt
・発見所有者数[グラフ]
http://www.onepointwall.jp/figures/kaiji.png
■セキュリティ関連ニュース
・Winny情報流出:海上自衛隊 東京地裁 宮崎地検 名古屋市消防局 栃木県警(2006/02/24)