警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは13日、キーボードの入力履歴を記録するソフト「キーロガー」を使って盗んだIDとパスワードを使い、オークションサイトに不正にアクセスしたとして、東京都在住の男(28歳)を不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕したと発表した。
調べでは、男は昨年8月~今年1月、アルバイト先のインターネットカフェ(東京都江東区)のパソコン5台にキーロガーを仕掛け、オークションサイトなどで使うIDとパスワード84人分を不正に入手、それらを使ってオークションサイトに29回アクセスした疑い。男は商品を搾取する目的で、江東区内の女性(26歳)のIDを使用してヤフーオークションで商品を落札したが、落札を知らせるメールを受け取った女性がキャンセルの措置をとったため、搾取は未遂に終わった。
先月26日には岡山でも、勤務していたネットカフェのパソコンにキーロガーを仕掛けた元従業員(26歳)が逮捕されている。元従業員は、客が操作したオンラインゲーム「リネージュ2」のIDとパスワードを搾取し、ゲーム内のアイテムや通貨を盗んでいた。
ネットカフェなど不特定多数が使用するパソコンを経由して情報を盗まれ、悪用されるという事件は、これまでにも多数発生しており、ネットバンクの口座から多額の金を引き出されたケースもある。これらのパソコンを利用する時は、ID、パスワード、個人情報等の入力は控えるのが安全だ。
(2006/06/16 ネットセキュリティニュース)
■元インターネットカフェ従業員を不正アクセス行為で逮捕(警視庁)
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/jiken/kenkyo/jiken.htm
■岡山県警察
http://www.pref.okayama.jp/kenkei/kenkei.htm