ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を介した情報流出が、また2件発覚した。7月末から、にわかに報告数が増えているようだ。ウイルス感染そのものも急増しており、さらなる流出事故の増加が懸念される。
■阪神高速道路、今度は道路の設計資料が仁義無き流出
阪神高速道路(本社:大阪市中央区)は1日、同社の取引先から道路に設置する標識柱に関する設計資料がインターネットに流出したと発表した。流出した資料には、個人情報は含まれていない。
同社では今年4月に、旧公団時代の委託先が作成した高速道路の管理資料や報告書、要人の高速道路通過予定表などの流出が発覚しており、引き続き社内や受託者、取引先での情報管理の徹底を図り再発防止に取り組むとしている。
・情報流出について(お詫び)(阪神高速道路)
http://www.hanshin-exp.co.jp/drivers/driver/topics/2006-0731-1522-2.html
■東京個別指導学院、生徒らの個人情報4,587件がシャレタマ流出
全国で学習塾事業を展開している東京個別指導学院(本社:東京都中央区)は7月28日、生徒や従業員の個人情報4,587件がWinnyネットワーク上に流出したと発表した。
流出したのは、同学院「溝の口教室」(川崎市高津区)で管理していた2004年までの業務情報。同年1月当時の退会者を含む生徒4,003件、問い合わせ者238件、退職者を含む講師や社員584件の住所や氏名などが含まれていた。同学院によると、同年3月に退職した同教室の従業員が持ち出し自宅のパソコンに保存していたものが、7月15日頃ウイルスに感染し流出。19日に経済産業省からの連絡で発覚した。
同学院は、該当者に対し事情説明と謝罪を行っているといい、今後は「個人情報の社外持ち出しの厳禁」を周知徹底し、再発防止に努めるとしている。
・個人情報等の流出に関するお詫びとお知らせ[PDF](東京個別指導学院)
http://www.kobetsu.co.jp/cgi-bin/Data/ir_wnew/Default/upfile/00000112-pdf.pdf
(2006/08/05 ネットセキュリティニュース)
【最近流行のWinny/Shareウイルス】
トレンドマイクロのウイルス感染状況(過去1週間分)よりTop3
・WORM_ANTINNY.GEN
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM%5FANTINNY%2EGEN&VSect=S&Period=All
・WORM_ANTINNY.BJ
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM%5FANTINNY%2EBJ&VSect=S&Period=All
・WORM_ANTINNY.BD
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM%5FANTINNY%2EBD&VSect=S&Period=All
【過去記事:ネットセキュリティニュース】
・阪神高速道路、受託会社の内部資料が流出(2006/04/26)
【過去記事>学習塾からの流出:ネットセキュリティニュース】
・栄光:非常勤講師の私有パソコンから1,222名(2006/04/18)
・アップ:アルバイト社員の私有パソコンから23名(2006/02/22)
・ヒューマンネットワーク:講師の私有パソコンから2,200名(2005/12/19)