ファイル交換ソフトを介した情報流出の勢いが、いまだ衰えない。仙台市水道局では職員の私有パソコンから顧客情報約2,000件が、鹿児島市の市立中学校では校納金未納者66名分の生徒氏名などが流出した。
■仙台市水道局、顧客情報約2,000件がWinnyで流出
仙台市水道局は4日、同局の男性技師が所有するパソコンからファイル交換ソフトWinny(ウィニー)を介して顧客情報2,000件が流出したと発表した。流出ファイルは、個人・法人の顧客名や電話番号を含む約400個の行政情報ファイルと、技師が私的に作成したファイル約1,000個。銀行口座や料金に関する情報は含まれていない。同技師は昨年3月ごろ、当該行政情報を記録用ディスク「MO」に記録して持ち出し、自宅の私有パソコンのハードディスクにコピーした。その後、同パソコンがウイルスに感染し、今月3日午後2時過ぎから翌4日午後6時までの間に情報が流出した。同局では昨年4月、業務での個人パソコンの使用を禁止していた。
・お客さま情報の漏洩について(お詫び)(仙台市水道局)
http://www.suidou.city.sendai.jp/13_osirase/0608joho_owabi.html
■鹿児島市立中学校、校納金未納者66名分の氏名などがShareで流出
鹿児島市立中学校で、同校事務員の自宅パソコンからファイル交換ソフトShare(シャレ)を介して、学級費などの校納金未納者66名分の氏名と未納額が流出したことが明らかになった。流出情報は昨年5月分の未納リストで極秘扱いだった。
同事務員は7月29日、記録用ディスク「MO」を使用して自宅で作業し、パソコンから抜き取らずに放置。翌30日に同パソコンがウイルス感染し、MOのデータが流出した。今月1日に文部科学省から同市の教育委員会に連絡があり、調査によりデータ流出の事実が判明した。同中学では当該生徒の自宅を訪問して謝罪した。
・鹿児島市
http://www.city.kagoshima.lg.jp/wwwkago.nsf?OpenDatabase
(2006/08/11 ネットセキュリティニュース)