過ぎた夏の残骸たちが、ファイル交換ソフトWinny(ウィニー)やShare(シェア、シャレ)ネットワーク上を漂っている。NTTコミュニケーションズからは顧客情報が、個人情報管理サービスの関係会社からはメール情報がインターネット上に流出。夏の賑わいを映すかのように、月末にかけてウイルス感染による情報流出が大量に報告されている。
■NTTコミュニケーションズ、顧客情報を含む業務ファイルが流出
NTTコミュニケーションズ(本社:東京都千代田区)は8月30日、同社社員および販売業務委託先元社員が作成した顧客情報を含む業務関連ファイルが、Winnyネットワーク上に流出したと発表した。
同社によると、流出したのは法人顧客の企業名と担当者の氏名48件で、一部には住所、連絡先電話番号、メールアドレスも含まれているが、銀行口座番号やクレジットカード番号などの信用情報は含まれていない。同社は、該当者に対し個別に連絡し、事情説明と謝罪を行っており、全社員および委託先に対し情報管理の徹底・強化を図り再発防止に努めるとしている。
・お客さま情報の流出に関するお詫びとお知らせ(NTTコミュニケーションズ)
http://www.ntt.com/aboutus/information/info_20060830.html
■エグゼコミュニケーションズ、委託先からメール情報が流出
個人情報管理サービス「Secure〔DB〕」を提供するエグゼコミュニケーションズ(本社:東京都渋谷区)は8月28日、同サービスの開発の一部を委託していた開発会社社員の私有パソコンがウイルスに感染し、メール情報の一部が流出した可能性があるとの報告を受けたと発表した。
同社によると、流出した可能性があるのは開発に関係する開発会社内の議事録と同社名やサービス名が含まれるメール本文。8月24日に開発会社から報告を受け調査したところ、同サービスに関係する個人情報や技術情報は含まれておらず、流出情報からは同サービスの不正利用や不正アクセスなどの可能性が極めて低いことが8月27日までに判明したという。
・ご報告(エグゼコミュニケーションズ)
http://www.exe-com.com/news/n20060828a.html
(2006/09/01 ネットセキュリティニュース)