オンラインゲームやコミュニティサイトを提供するガイアックス(本社:東京都渋谷区)は19日、同社が運営するMMORPG(大規模オンラインゲーム)「M2-神甲演義-」のソフトウェアを最新の状態にするパッチファイルがウイルスに感染し、一部の利用者にウイルスに感染したソフトを配布したと発表。同日7時30分~12時40分にパッチファイルをダウンロードしたユーザーに、感染の恐れがあると警告した。
同社によると同日12時ごろ、パッチファイルに「W32/HLLP.Philis.ini(マカフィー名)」が混入していることが判明した。マカフィーによると、「W32/HLLP.Philis.ini」は特定の実行ファイルにウイルスコードを付加するファイル感染型のウイルス「W32/HLLP.Philis」の亜種が、アクセスした全てのフォルダに作成するテキストファイル。それ自身は感染したり複製したりすることのない無害なファイルだが、ウイルス本体はバックドアを仕掛けるなどの被害を及ぼす。
同社は判明後ただちにパッチサーバーを停止し、ホームページで告知。その後の調査で、「W32/HLLP.Philis.ini」のみの混入であることが確認され、翌20日には被害が及ぶ可能性は低いとの調査結果を公表した。混入していたファイルは、ウイルス感染によって生成されるものだが、同社内および関連各社内の調査では、当該ウイルスの活動は一切なかったという。
(2006/10/22 ネットセキュリティニュース)
【ガイアックスのリリース】
・【緊急】パッチファイルにウイルスが感染(ガイアックス)
http://www.m2online.jp/news/news/news06_10_19_0.html
・弊社MMORPG「M2-神甲演義-」のパッチサーバがウイルスに感染した件のご報告とお詫び(Mガイアックス)
http://www.m2online.jp/news/news/news06_10_19_1.html
・【重要】ウィルス混入に関する調査のご報告とお詫び(ガイアックス)
http://www.m2online.jp/news/news/news06_10_20_2.html
【ウイルス情報】
・W32/HLLP.Philis.ini(マカフィー)
http://www.mcafee.com/japan/security/virH.asp?v=W32/HLLP.Philis.ini
・W32/HLLP.Philis.l(マカフィー)
http://www.mcafee.com/japan/security/virH.asp?v=W32/HLLP.Philis.l
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