ファイル交換ソフトを介した情報流出がまた2件明らかになった。ハンゲームの運営サイドから業務マニュアル等が、札幌医科大学からは学生のパソコンから患者情報が流出した。
■業務委託先から、ハンゲームの業務用マニュアル等が流出
インターネットゲームポータルサイト「ハンゲーム」の運営を行なうNHN Japan(東京都渋谷区)は16日、ハンゲームの掲示板をパトロールする際に使用している業務マニュアル等が流出していたと発表した。流出したのは同サイトの掲示板パトロール用マニュアルと、一般公開されていたハンゲームID、および掲示板掲載記事内容の一部で、未公開の個人情報、およびハンゲーム利用情報は含まれていない。
この業務マニュアルは管理スタッフが不正な書き込み等を防止するために行なっているパトロールに使用するもので、業務の委託先スタッフが当該データを私有パソコンに保存していたところ、9月26日ごろに暴露ウイルス「シャレタマ」に感染、ファイル共有ソフトWinny(ウイニー)を介してネット上に流出したとみられる。同社では、業務委託先の管理体制を見直し、その強化を図るとしている。
・当社業務マニュアル等の流出に関するご報告[PDF](NHN Japan)
http://www.nhncorp.jp/press/files/PRESS_20061016222535.pdf
・当社業務マニュアル等の流出に関するご報告(ハンゲーム)
http://board.hangame.co.jp/bbs/notice/view.asp?Content=3456
■札幌医科大学、学生のPCから患者情報含む実習レポート流出
札幌医科大学(札幌市中央区)は13日、同学医学部の学生の私有パソコンから4名分の患者情報が流出したと発表した。同学生が臨床実習のレポートを私有パソコンに保存していたところ、このパソコンのファイル交換ソフトがウイルスに感染、保存していたファイルがネット上に流出した。流出したレポートには患者の氏名3名分とイニシャル1名分が記載された診療情報が含まれていた。
同大は当該患者に事故の経緯と流出した情報の内容等を説明、謝罪した。また、医学部学生を対象に、私物パソコンの保有状況、ファイル交換ソフトのインストール状況等を点検し、情報セキュリティに関する特別講習会を実施する等の再発防止に努めるとしている。
・学生が保持していた個人情報の流出について(お詫び)(札幌医科大学)
http://web.sapmed.ac.jp/daigaku/jjyouhou.html
(2006/10/18 ネットセキュリティニュース)