オンラインゲーム大手のガンホー・オンライン・エンターテイメント(本社:東京都千代田区)は6日、同社が運営するオンラインゲーム「ラグナロクオンライン」のゲームサーバーに不正アクセスしてゲーム内仮想通貨を取得した件で、同社の元社員(26歳)に対して約7,486万円の損害賠償請求訴訟を提起することを取締役会で決議したと発表した。
元社員は在職中に直属の上司のアクセス権限を盗み見て悪用し、不正アクセスで取得したゲーム内仮想通貨(RMT:リアルマネートレード※)を業者に売却して5,800万円以上の利益を得た。元社員は今年7月に逮捕され、8月9日に東京地方検察庁より不正アクセス禁止法違反で起訴。10月24日には東京地方裁判所で懲役1年執行猶予4年の有罪判決を受けた。
ガンホーは元社員が同社のオンラインゲームの信用や評判、人気を悪用し、同社の社会的評価・企業評価を著しく低下させたことなどに対して責任の所在を明らかにするとともに、被害の回復を求めるため訴訟を提起する。賠償金額は信用毀損と機会損失のほか、外部諮問委員会設置など諸費用の合計金額として算出した。
※RMT(リアルマネートレード):ゲームの運営業者を通さずにゲームで入手した通貨やアイテムを有償取引すること。
(2006/11/07 ネットセキュリティニュース)
■ガンホー・オンライン・エンターテイメントによるリリース
・民事訴訟の提起に関するお知らせ
http://www.gungho.co.jp/important/017.html
・元職員による弊社への不正アクセスについて
http://www.gungho.co.jp/important/009.html
【関連記事:ネットセキュリティニュース】
・ガンホー社員、不正アクセスで逮捕:自社ゲーム「ラグナロク」通貨を偽造(2006/07/21)