高知医療センター（高知県高知市）に統合された旧高知市民病院の患者情報26万件などがインターネット上に流出した問題で、流出元は業務を委託していたワールドビジネス高知センター（同）社員の自宅のパソコンだったことがわかった。同社と親会社のワールドビジネスセンター（本社：京都市南区）は２日、ホームページに謝罪文を掲載し、管理体制の強化と徹底した社員教育を実施し再発防止に努めるとしている。
同社などによると、当該社員は旧市民病院の統計情報の整理を担当した昨年２月から３月ごろに、患者情報などを作業場で業務に使用していた私有パソコンに複製。作業終了後もデータを削除しないまま自宅に持ち帰り、家庭内で構築していたネットワークシステムに接続したところ、９月26日ごろに自宅の他のパソコンがウイルスに感染し、使用していたファイル交換ソフトを通じてインターネット上に流出した。
流出したのは、旧市民病院の患者マスター26万4,717名分、同院の職員・臨時職員・専修医名簿1,331名分、同院のネームプレート578名分。ファイル共有ソフトを介した個人情報流出としては、過去最大の規模となる。
（2006/11/02 ネットセキュリティニュース）
■個人情報流出に関するお詫び（ワールドビジネス高知センター）
http://www.wbkc.co.jp/WBKC%20Oshirase.htm
■グループ会社における個人情報流出のお詫び（ワールドビジネスセンター）
http://www.wbc.co.jp/modules/news/article.php?storyid=23
【関連記事：ネットセキュリティニュース】
・[Winny/Share]情報流出：高知医療センター、東北更生保護委、愛知県豊明市（2006/10/31）
【病院・医療関係の情報流出：ネットセキュリティニュース】
・2006/10/12 札幌医科大学（北海道）：患者情報4名
・2006/08/17 藤田保健衛生大学病院（愛知県）：患者情報250名、X線・臓器画像
・2006/04/19 福井県立病院（福井県）：X線画像など32名
・2006/04/18 いわき市立総合磐城共立病院（福島県）：市民119名、職員78名
・2006/03/29 石川県立高松病院（石川県）：職員ら843名
・2006/03/08 長谷川病院（富山県）：患者情報2,873名
・2006/02/03 西埼玉中央病院（埼玉県）：患者情報15名
・2006/01/28 大野浦病院（広島県）：患者情報43名
・2006/01/19 筑波大附属病院（茨城県）：患者情報41名
・2005/12/09 香川大学（香川県）：患者情報3名
・2005/11/07 自衛隊中央病院（東京都）：患者情報59名
・2005/04/07 鳥取大学医学部付属病院（鳥取県）：患者情報8名分以上
・2005/04/01 鳥取赤十字病院（鳥取県）：患者情報63名
・2005/03/29 東京医科歯科大学医学部付属病院：患者情報約50名