ネット上の掲示板やホームページを悪用する「ネット犯罪」が横行し、実社会に深刻な影を落としている。
■ 海賊版ソフト、少女わいせつDVD販売をしていた男らが逮捕
ヤフーオークションやメールを悪用して海賊版ソフトを販売していたとして、東京都世田谷区の男が19日、著作権法違反の疑いで北海道警、岩手県警に逮捕された。男は2006年12月に「一太郎2006&花子2006スペシャルパック」(ジャストシステム)ほか1種類のソフトウェアを無断で複製、北海道札幌市の男性ほか1人に対し、計3,700円で郵送販売していた。正規品の出品を装い、実際には海賊版の販売リストをメールで送りつける方法で販売していたが、これに気づいた一般利用者の通報により発覚した。家宅捜索では、海賊版ソフト約200枚などが押収されたという。
わいせつなDVDをネットで販売していたとして、東京都板橋区の男も21日、埼玉県警ほかに児童買春・児童ポルノ禁止法違反、およびわいせつ図画販売の疑いで逮捕された。報道によると、男は2004年8月から2006年5月にかけて、出会い系サイトで知り合った少女とのわいせつな映像などを収録したDVDを、千葉県我孫子市の男性ら3人に計7万6,300円で販売した疑いがもたれている。男は販売の際、身元が分からないよう他人名義の携帯電話や振込口座などを使用していた。
・オークションに「ユーザー登録不可の商品」を宣伝、男性を逮捕
http://www2.accsjp.or.jp/news/news070220.html
■ 「小学女子を殺す」「元上司ぶっ殺す」~掲示板の殺人予告や脅迫で逮捕
鹿児島県警は22日、「小学校で女の子を殺す」などとネットの掲示板に書き込みをした鹿児島県鹿児島市の男を、学校の授業を中断させたとして威力業務妨害の疑いで逮捕した。報道によると男は14日、携帯からアクセスした掲示板に「小学校に行き、女の子を拉致して殺す」と、学校名をあげて書き込み、計3校の鹿児島市内の小学校の授業を中断させたり、集団下校を実施させたりした疑いがもたれている。
元上司を「ぶっ殺す」などと書き、横浜市ホームページに送りつけていた神奈川県横浜市の男も21日、同県加賀町署に脅迫の疑いで逮捕された。報道によると男は同市安全管理局の職員で、昨年12月から今年1月にかけて、自宅近所のマンガ喫茶のパソコンから、市のホームページの書き込み欄を利用し、元上司の実名をあげて「ぶっ殺す」「自宅に放火する」などと書き込んで送信した疑いがもたれている。
■ 出会い系サイトを通じた強盗殺人で少年(当時)らの無期懲役確定
ネット犯罪の摘発が続くなか、一昨年に出会い系サイトを通じて呼び出され、少年らに暴行を受けて死亡した福島県福島市の男性会社員の事件で、最高裁第3小法廷は21日までに、事件当時19歳だった男ら3人の上告を棄却する判決を下した。報道によれば3人は、2005年6月に、当時19歳の少女をおとりに使って会社員を呼び出し、バールを使って暴行、現金4,000円と乗用車を強奪、会社員を外傷性ショックで死亡させた。決定は19日付で、いずれも無期懲役が確定する。
(2007/02/23 ネットセキュリティニュース)