残虐画像でネットの危険性を露呈し世間に衝撃を与えた犯人たちに、今月早々、相次いで処罰の動きがあった。子どもの遺体写真を収集し「三度の飯より子ども死体」とうそぶいて公開活動を繰り返していた小学校教諭は逮捕され、猫の虐殺画像をネットに公開した男には有罪判決が下った。
■ 児童の交通事故死写真や児童ポルノを公開していた教諭は逮捕へ
ホームページ(HP)を開設して、交通事故死した児童6名の遺体写真や他の児童の全裸写真を無断で掲載し、侮辱容疑と児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で告訴されていた小学校教諭(33歳)が7日、警視庁に逮捕された。逮捕容疑は、少年の裸のメールを送付したことによる児童買春・ポルノ禁止法違反だった。
同メール送信の事実は、同庁が昨年12月、家宅捜査で押収したメール送信履歴から明らかになったもの。容疑者は、問題のHPをを介して知り合った2名に対し、少年の裸の写真2枚を送付していた。写真のうち1枚は容疑者がマレーシアで撮影した外国人男児の写真、もう1枚は容疑者が勤務先の小学校で撮影したとみられる日本人男児の写真だった。押収したパソコンには、他にも勤務先での撮影とみられる着替え中の児童の画像などが大量に保存されていた。
同容疑者は問題のHPで、2002年9月に愛知県名古屋市で屋上駐車場から車が落下した事故に巻き込まれて死亡した女児の写真を、遺族が作成したHPから無断転載。昨年9月に愛知県警が著作権法違反容疑で書類送検していた。同教諭は昨年12月1日付で自宅待機となるまで、東京都羽村市立の小学校で教鞭をとっていた。
■ 猫を虐殺してネットで公開した男に有罪判決
猫を虐殺した画像をネットで公開し、動物愛護法(愛護動物の殺傷禁止)違反の罪に問われていた茨城県水戸市の無職の男(20歳)に8日、さいたま地裁で懲役6か月、執行猶予3年の有罪判決が下された。
男は昨年4月15日、江戸川区の自宅アパートで頭部などを多数回踏みつけるなどして猫を殺害。その虐殺画像を掲載したURLをネット掲示板「2ちゃんねる」のスレッド内に貼り付けた。男の書き込みを見た埼玉県の自営業の男性(40歳)らが同月、ホームページとブログを開設して抗議活動を展開。埼玉県警に捜査を求める嘆願書が届けられて書類送検となった。しかし、その後も厳罰を望む声は止まず、書類送検後にはさいたま地検宛てに、逮捕後にはさいたま地裁宛てに、厳罰を求める投書を送付するよう呼びかける書き込みがブログに掲載された。
(2007/02/09 ネットセキュリティニュース)
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