国土交通省山鳥坂ダム工事事務所は1日、同事務所のホームページ(以下HP)でダム建設の意見提出者53名の氏名が閲覧可能となっていたと発表した。
先月19日、昨年12月に公告した「山鳥坂ダム環境影響評価準備書」に対して寄せられた意見を掲載したが、30日に同事務所の職員がAdobe Readerで「しおり」のタブを押すと当該氏名が表示できることを発見、当該箇所を削除した。公開から削除まで、同HPには306回の閲覧があったが、これまで苦情等の申し入れはない。
当該ファイルは、同事務所が意見ごとに意見提出者名をファイル名として作成したワードファイルをもとに、受託業者が同様に意見提出者名をファイル名としたPDFファイルを作成し、フリーソフトで統合して作成した。その際、受託業者は同ソフトが統合したファイル名を取り込んでPDFの「しおり」を自動的に作成する機能をもつことを把握しておらず、同事務所職員もこの機能に気付かなかった。
同事務所では事態の発覚後、全ページおよび過去5年間に同HPで公表したファイルを確認し、問題がないとした。当該提出者に対しては謝罪状を送付した。今後は、HPの掲示内容について書面確認と試験データによる動作確認を実施するほか、全職員に電子文書ファイルの取り扱いについて周知徹底するとしている。
(2007/04/05 ネットセキュリティニュース)
■環境影響評価準備書に寄せられた意見書の提出者氏名のWEB上での表示について[PDF](山鳥坂ダム工事事務所)
http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/kisya/pdf/070403.pdf