福島県は11日、県の試験研究機関「ハイテクプラザ」(福島県郡山市)のメールサーバーが迷惑メールを中継していたことを明らかにした。サーバーの管理を委託していた業者(同市)がファイアウォールの設定を誤ったためとみられ、10万通の迷惑メールが同サーバーを経由して外部に発信された。
県の発表によると、メールはスペイン語で書かれた女性用ジャンパーの広告で、発信元はペルー。宛先がランダムに作成されていたため、ほとんどのメールは宛先不明となり、メールサーバーに戻ってきた。
管理不備により、企業や団体のメールサーバーから迷惑メールが送信されてしまう事故は、これまでにもたびたび発生している。今年1月には、理化学研究所(本所:東京都千代田区)が、メールマガジン会員に迷惑メールを配信。2月には、転職支援企業のリクルートエグゼクティブエージェント(東京都千代田区)のメールサーバーが、大量の迷惑メール中継に利用された。両事故とも、メールサーバーの移行、移転作業時に発生している。また4月4日には、日本経済新聞社(東京本社:東京都千代田区)のサーバーが外部から不正に使用され、15万通の迷惑メールが送信されたことが明らかとなっている。
(2007/05/14 ネットセキュリティニュース)
■ 福島県ハイテクプラザ
http://www.fukushima-iri.go.jp/
■ 理化学研究所
http://www.riken.jp/index_j.html
■ スパムメール中継に関するお詫び(リクルートエグゼクティブエージェント)
http://www.recruit-ex.co.jp/jp/concept/info20070209.html
■ 日経のサーバー、外部から不正使用・迷惑メール大量に(日本経済新聞)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070405AT1G0403L04042007.html