フィルタリングサービスのネットスター(本社:東京都渋谷)は26日、中学1~3年生を対象とした家庭でのインターネット利用の実態調査結果を公表した。調査はマイクロミルに委託し、7月18~19日にウェブアンケート方式で実施。有効回答数は515件。
中学生がほぼ毎日利用しているサイトは、Yahoo!やMSNなどの大人向けポータルサイトが男女ともに高く(38.4%)、次いでブログ(33.2%)、YouTube(27.6%)と続く。特に女子ではブログ(41.2%)の人気が高く、男子ではゲームサイト(27.4%)もよく利用されている。全体の41.4%は自分のブログやプロフ、掲示板などを持っており、中3女子においては54.4%が所有。全体の79.0%がこれらへのアクセス経験があり、46.0%は書き込みも行っている。
ネットいじめ(ネットを使った中傷、いじめ、いたずら)の実態では、5.4%にいじめた経験が、9.1%にいじめられた経験があり、見聞きした経験は42.1%があると回答。特に中3女子では62.1%が見聞きした経験を持つ。
いじめの手段は、「死ね」「うざい」「きもい」などのメッセージを送るが、64.3%・59.6%(した・された、以下同)と圧倒的に多い。相手になりすましたウソの書き込み(21.4%・31.9%)、相手についての事実無根の書き込み(14.3%・23.4%)と続く。書き込み先は、自分にも相手にも無関係なブログや掲示板(39.3%)が、いじめた側の最も多い回答だが、いじめられた側は自分のブログや掲示板への書き込み(38.3%)が筆頭で無関係なブログや掲示板(19.1%)は3位となっており、いじめられた側が認知していない可能性もあるのではないかと分析している。
ネットでの出会いは、SNSやコミュニティサイトの掲示板(39.6%)が最も多く、次いで自分のブログやプロフ(35.4%)、趣味のサイト(29.2%)と続く。9.3%は知り合った相手と実際に会ったことがあるといい、うち18.8%は異性と2人きりで会った経験があると回答。11.5%は掲示板やチャットで知り合った相手に自分の写真を送った経験があると答えている。
音楽や映画などのダウンロード経験は、60.4%があると回答。うち正規サイトからの入手が70.7%占める一方、非合法かもしれないサイト(29.6%)や非合法だとハッキリしているサイト(10.3%)、Winnyなどのファイル交換ソフト(9.3%)という回答や、学校の友達(25.1%)、ネットで知り合った友達(8.0%)という回答もある。ファイル交換ソフトの利用経験については、全体の10.9%が自分で使用しており、親兄弟を含むと19.4%の家庭で使われているという実態が判明した。
(2007/07/30 ネットセキュリティニュース)
■中学生の4割がネットでのいじめを実際に見聞き、1割がファイル交換ソフトを利用(ネットスター)
http://www.netstar-inc.com/press/press070726.html
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