千葉県は17日、店頭やインターネットで販売されている強壮剤16製品から、医薬品成分や、医薬品にしか使用できない植物の主成分を検出したと発表した。食品に医薬品成分を添加することは違法のため、県ではこれらを販売していた業者等について、管轄する自治体に通報を行った。また、これらの製品を使用すると頭痛、視力障害、口渇等の健康被害が発生するおそれがあるため、県では購入者に対し直ちに使用を中止するよう呼びかけている。
県によると、今回分析を行ったのは今年4月以降に購入した健康食品21製品で、強壮効果をうたっていたもの。その結果、12製品から医薬品「バイアグラ」の主成分シルデナフィルを、2製品から医薬品「シアリス」(国内では承認申請中)の主成分タダラフィルを検出。1製品からはシルデナフィルと類似の作用を持つキサントアントラフィルを検出した。また別の1製品からは、滋養強壮効果のある生薬として医薬品に配合される植物、インヨウカク(イカリソウ)の主成分イカリインが検出され、この製品では医薬品のような効能効果がうたわれていた。
精力剤、強壮剤と称して販売されている健康食品については、医薬品成分を含むものがこれまでにもたびたび見つかっている。厚生労働省の資料によると、今年だけを見ても、今回の千葉県を含め、佐賀県、静岡県、北海道、大阪府、茨城県、沖縄県から24製品について報告があがっている。このうち15製品に添加されていたシルデナフィルについては、過去に副作用による死亡例が発生。他の成分についても、使用により健康被害を招くおそれがある。
(2007/07/20 ネットセキュリティニュース)
■医薬品成分等を含有するいわゆる健康食品の発見について(千葉県)
http://www.pref.chiba.lg.jp/syozoku/c_yakumu/kenkousyokuhin/kenkousyokuhin8.html
■厚生労働省:医薬品成分(シルデナフィル及び類似成分)が検出されたいわゆる健康食品について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/diet/other/050623-1.html