一昨日の3件に続き、ウイルス感染によるファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を介した情報流出がまた2件、明らかになった。北海道の私立高校教諭の自宅パソコンからは卒業生の個人情報が、横浜市職員の自宅パソコンからは職員名簿を含む業務資料がインターネット上に流出した。
■旭川竜谷高校、卒業生1,099名分の名簿と調査票が流出
私立旭川竜谷高校(北海道旭川市)は28日、卒業生1,099名の個人情報がインターネットに流出したと発表した。
流出したのは、1999~2003年年度に同校に在籍していた卒業生の名簿と調査票1,099名分で、氏名、住所、電話番号、成績や所見などが記載されていた。同校によると、流出したデータは同校教諭が規則に反してメモリーにコピーして持ち帰っていたもので、今年5月に当該教諭の自宅のパソコンがウイルスに感染し、Winnyネットワーク上に流出した。
同校では、該当する卒業生に文書を送って謝罪するとともに、処分や再発防止策を検討するとしている。
・旭川竜谷高校HP
http://ryukoku.info/
■横浜市病院経営局、60名分の職員名簿を含む業務情報流出
横浜市病院経営局は26日、市立病院の情報システム構築を担当する局職員が自宅で使用している私有パソコンから、市の職員情報や業務関連資料が流出したと発表した。
同局によると、流出したのはファイル506件と電子メール1,601件。うち、業務関連のものが1割程度含まれており、詳細について現在調査を進めている。これまでに判明したものは、当該職員が作成した約60名分の同期入庁者名簿のほか、システム関連の資料やプログラムなどで、患者情報は含まれていない。
今月23日明け方、当該職員の自宅のパソコンがウイルスに感染し、Winnyネットワークを介して流出。同日深夜、ネット掲示板に流出情報が書き込まれ、連休明けの25日に匿名の電話や総務省からの指摘で発覚した。
市病院経営局長は、情報処理を担当する指導的な立場にあるものからの流出は非常に残念であり、事態がすべて明らかになったうえで当該職員を厳正に処分するとコメントしている。
・横浜市病院経営局職員個人パソコンからの情報流出について(横浜市)
http://www.city.yokohama.jp/me/byouin/kisya/070926.html
(2007/09/28 ネットセキュリティニュース)