ファイル共有ソフトのWinny(ウィニー)やShare(シェア、シャレ)を介した情報流出が、3件明らかとなった。NTTコミュニケーションズからは顧客情報が流出。北海道胆振支庁からは税金滞納者の情報が、北海道北斗市からは合併前の旧町の職員名簿が流出している。
■NTTコミュニケーションズ、Winnyのウイルス感染で法人顧客情報48件流出
NTTコミュニケーションズ(本社:東京都千代田区)は12日、顧客情報を含む業務関連ファイルがWinnyネットワーク上に流出したと発表した。同社によると、流出したのは販売業務委託先の社員が作成したファイルで、法人顧客48件の2002年4月から2005年5月当時のデータが含まれていた。流出した情報は、企業名、所在地、連絡先電話番号と、担当者名。同社では、該当する顧客へ個別に連絡し、謝罪と事情説明を行っている。また今後、全社員と委託先に対し、情報管理の徹底と強化を図っていくという。同社では、ファイル共有ソフトの利用を禁止していた。
・お客さま情報の流出に関するお詫びとお知らせ(NTTコミュニケーションズ)
http://www.ntt.com/aboutus/information/info_20070912.html
■北海道、Shareのウイルス感染で滞納者情報15件流出
北海道は12日、胆振支庁の男性職員の私物パソコンから、滞納者の情報15件がShareを介して流出したと発表した。道によると、流出したのは2000年度と2001年度の「滞納処分月報」で、3法人と12個人の名前や、納税額、納税状況などを含んでいる。また、ほかに45法人と107個人の情報も流出したおそれがあるという。男性職員は2001年から2002年にかけ、複数回に渡って、データをフロッピーディスクに入れて持ち帰り、自宅のパソコンに保存していた。家族が8月に、このパソコンにShareをインストールしたという。流出は11日、通報により判明した。
・北海道
http://www.pref.hokkaido.lg.jp
■北海道北斗市、Winnyのウイルス感染で旧町の職員名簿428名分流出
北海道北斗市の職員の私有パソコンから、旧上磯町と旧大野町の職員名簿がWinnyを介してネット上に流出していたことが、12日の市議会で明らかになった。北斗市は、2006年2月に上磯町と大野町が合併してできた市。市によると、流出したのは旧町の職員や町議らの氏名、住所、電話番号などを記載した職員名簿で、2004年度の旧大野町143名分と、2005年度の旧上磯町285名分。当該データは出版物として一般に公開してた職員名簿の基礎データで、それ以外の個人情報は含まれていない。流出させた職員は、合併前の2005年11月に当該データを私有パソコンにコピーしていたといい、今年6月25日頃にウイルスに感染し流出したと見られる。7月31日に総務省からの指摘で発覚し、市は8月6日付けで当該職員を厳重注意処分とした。
・北斗市
http://www.city.hokuto.hokkaido.jp/
(2007/09/14 ネットセキュリティニュース)