ウイルス感染によるファイル共有ソフトWinny(ウィニー)、Share(シェア)を介した情報流出がまた2件、明らかになった。ソニー生命保険では営業社員の私有パソコンから顧客情報を含む個人情報1万2,500名分が、大阪市では建設局職員の私有パソコンから下水道工事に関する個人情報300名分が、インターネット上に流出した。
■ソニー生命保険、1万2,500名分の顧客情報を含む個人情報が流出
ソニー生命保険(本社:東京都港区)は9月28日、同社札幌ライフプランナーセンター第4支社営業社員の私有パソコンから顧客情報を含む個人情報1万2,500名分がインターネットに流出したと発表した。
同社によると、当該社員が顧客データの入った業務用パソコンを自宅に持ち帰り、私有パソコンを利用して顧客データを整理していたところ、ウイルスに感染。9月17日16時以降から深夜にかけてファイル交換ソフトShareを介してインターネットに流出した。
流出情報については現在調査中だが、契約情報などを含む顧客情報が約1,100名、団体名簿が約7,500名、その他個人情報が約3,900名、合計約1万2,500名分が流出している可能性があるという。
同社は流出発覚後、該当者と団体に連絡するとともに、謝罪文を送付し事情を説明、情報の不正使用による問題が発生した場合の対応や連絡先を案内している。現時点において情報の不正使用等の事実は確認されていない。同社は、調査完了後に関係者の社内処分を行うとともに、社員教育の徹底および管理体制の強化などによって再発防止を図るとしている。
・パソコンのウイルス感染による個人情報の流出について(ソニー生命保険)
http://www.sonylife.co.jp/company/news/19/files/070928_share.pdf
■大阪市建設局、300名分の下水道工事に関する個人情報が流出
大阪市建設局は9月27日、同局東部下水道管理事務所の職員の私有パソコンから下水道工事に関する個人情報約300名分がインターネットに流出したと発表した。
同局によると、9月25日、当該職員が職場のパソコンから私物のUSBメモリー使って私有パソコンにコピーしていた下水道工事に関するデータが、ファイル交換ソフトWinnyを介してインターネット上に流出していたことが判明した。
流出したのは2005年度と2006年度の下水道工事関連のデータで、約300名分の氏名、住所、電話番号が含まれている。
同局は、該当者に個別に連絡し謝罪と事情説明を行う。同局では以前より業務に関するデータのUSB等による持ち出しを禁止していたが、再度個人情報の取り扱いに関する研修を全職員に徹底し、情報管理体制の強化を図るとしている。
・大阪市建設局
http://www.city.osaka.jp/kensetsu/index.htm
(2007/10/01 ネットセキュリティニュース)