ネットオークションを悪用したり、メールで宣伝をするなどして海賊版ソフトを販売し、逮捕に至った事件2件について、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)が詳細を公表した。
■ WANTEDオークションを悪用、CADソフトなどの海賊版を販売
茨城県警生活環境課とつくば中央署は9日、ネットオークションサイト「WANTEDオークション」やメールを通じ、図面作成ソフト「AutoCAD 2007」など、ビジネスソフト100タイトルの海賊版を販売していた神奈川県川崎市の会社員男性(42歳)を、著作権法違反容疑で逮捕した。ACCSによると、男性は「WANTEDオークション」で正規品を出品するように装い、連絡してきた顧客に対し海賊版ソフトのタイトルを記載したメールを送信する手口で、購入者を募っていた。男性はソフトを1,000~5,000円程度で販売しており、正規品価格が税別59万8,000円の「AutoCAD2007」は2,500円としていた。また、男性が複数の架空口座を利用していたことも分かっている。情報提供のメールが茨城県警に届いたことや、つくば中央署のサイバーパトロールで男性の出品が確認されたことが、今回の逮捕に結びついた。
・WANTEDオークションを通じ顧客を誘導、海賊版販売の男性を逮捕(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/news071109b.html
■ 得意先にメールで宣伝、地図ソフトや年賀状作成ソフトなどの海賊版販売
岩手県警生活環境課と一関署は8日、メールとWebサイトを利用して集客を行い、海賊版ソフトを販売していた群馬県桐生市の無職男性(46歳)を著作権法違反容疑で逮捕し、9日、盛岡地検一関支部に送致した。ACCSによると、男性は6月ごろから8月下旬ごろの前後3回にわたり、「ゼンリン電子地図Zi version9 DVD東日本版」「楽らくはがき2006年賀状とく得パックバージョンアップ版」「駅すぱあと(Windows)2007年7・8月」の海賊版を秋田県と岩手県の男性に販売していた。逮捕された男性はかつてヤフーオークションを通じて海賊版を販売していたが、ヤフーIDが停止されたため、それまでやり取りのあった顧客に宣伝メールを送信する方法で新たに海賊版販売を開始。販売価格は正規品の1/3から1/4としていた。作年1月以降、男性の銀行口座には2,000件を超える入金があり、男性は「月に20~30万円稼いでいた」と供述している。7月5日に岩手県警などが海賊版販売による著作権法違反容疑で逮捕した男性が、今回の男性から海賊版を購入したことを供述したことから、捜査が進められていた。
・「得意先」にメールで宣伝、海賊版販売の男性を逮捕(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/news071109a.html
(2007/11/12 ネットセキュリティニュース)