ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を介した情報流出が2件、明らかとなった。大手の警備サービス会社セコムでは、コンビニエンスストアのATMを移転する際の作業手順を記した内部文書が流出。帯広市消防本部では、職員238名分の個人情報が流出した。
■セコム、ATM移転の作業手順などが流出。
警備サービス大手のセコムは11月30日、コンビニエンスストアの現金自動預払機(ATM)を移転する際の作業手順を記した内部文書が、Winnyを通じてインターネット上に流出した可能性があることを明らかにした。
同社によると、流出したのは2005年10月~12月にかけての内部文書。同社の元社員が自宅で仕事をするために持ち帰ったデータが私用パソコンに保存されたままになっており、Winnyを介して流出したという。流出時期については現在調査中で特定には至っていない。今のところ、不正使用による被害は確認されていないという。また、同社によると、流出した内部文書には、ATMの図面や取り扱い説明などは含まれておらず、警備に関する資料は流出していない。
同社では、社内パソコンについてWinnyを稼動できないセキュリティ体制をしいており、今後は社員の自宅パソコンについてもWinnyの使用をチェックし、検知できる体制を整えるとしている。
・セコム
http://www.secom.co.jp/
■帯広市消防本部、職員238名分の個人情報が流出。
帯広市消防本部は11月28日、同本部職員の私用パソコンから職員238名分の個人情報を含む業務情報がWinnyを介してインターネット上に流出したと発表した。
発表によると、同月15日に総務省が流出を発見。十勝支庁経由で同本部に通報があり、内部調査を進めたところ流出が判明した。
流出したのは職員238名分の氏名、生年月日、血液型、階級、各種資格取得状況などの個人情報を含む業務情報36件。その内訳は、事務処理マニュアル3件、実習、研修資料19件、公文書、職員管理に関わる文書5件、公文書作成のためのメモ9件。流出した情報には一般市民の個人情報は含まれていないという。
・帯広市
http://www.city.obihiro.hokkaido.jp/
(2007/12/04 ネットセキュリティニュース)