日本銀行松江支店は22日、同支店の業務関連資料がインターネット上に流出したと発表した。
21日10時ごろ、ネット掲示板「2ちゃんねる」に、ウイルスに感染しWinnyネットワーク上に流出したとみられる流出情報と、流出物の見本画像のリンクが書き込まれた。アップローダーと呼ばれる画像投稿用のサイトに掲載されていた画像は、同支店名義で作成されたとみられる5件。うち2件は機密区分が3区分中2番目の「要注意」に指定されており、ある金融機関の2006年度決算見込みという資料には、取引先企業3社の名前を挙げて「破綻懸念先へランクダンした」との記述も含まれていた。
同支店によると、同日10時半ごろにネット上に同支店のものと思われる資料が掲載されているとの匿名の連絡が入った。同支店で掲載画像の内容を確認したところ、同支店の業務関連資料であることが判明した。流出した資料は、同支店の男性職員が2006年1月から今年3月にかけて持ち帰り自宅のパソコンに保存していたもので、職員のパソコンには、金融機関の決算分析や国庫国債事務に関する事務検査資料など、画像が掲載された5件を含む39件の業務関連ファイルが保存されていた。
同支店は、金融機関などに対し個別に事情を説明して謝罪するとともに、掲載サイトに対して削除を依頼。掲載されていた画像は21日夕方には削除されたため、翌22日昼に掲示した同行のリリースでは削除済としていた。ところが、画像はすでに複数のサイトに転載されていた上、新たに1件が追加。22日午後には、流出画像を無修正のまま掲載する情報サイトまで登場し、未だ収拾のつかない状態が続いている。
(2008/03/24 ネットセキュリティニュース)
■日本銀行松江支店における内部情報流出について(日本銀行)
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc/un0803d.htm