USBメモリーを経由したウイルス感染が増加の傾向を見せており、セキュリティベンダーが注意を呼びかけている。
トレンドマイクロは4日に2月度のウイルス感染被害レポートを、またマカフィーは5日に2月のウイルス検知状況ランキングを発表したが、両レポートにより、Windowsの自動実行機能(オートラン)を使って感染を広げるワームが流行していることが、明らかとなった。
USBメモリーなどの外部記録メディアを介して広がる、このタイプのウイルスは、W32/Autorun.worm(マカフィー名)、WORM_AUTORUN(トレンドマイクロ名)などと名付けられている。両社のランキングでトップになっているGeneric!atr(マカフィー名)や、MAL_OTORUN1(トレンドマイクロ名)は、これらのウイルスが作成したと思われる自動実行用の「autorun.inf」ファイルの検知名だ。
USBメモリをーを介したウイルス感染をめぐっては、2月、山梨県笛吹市の小学校で、私物のUSBメモリーを介したウイルス感染が発覚。調査の結果、笛吹市と甲府市の小中学校8校で、共用パソコン計8台のウイルス感染が明らかになったという事例がある。
USBポート経由でウイルス感染の被害にあわないための対策として、IPA(情報処理推進機構)では過去に公表した資料の中で、自分の管理下にないパソコン(インターネットカフェ等にあるパソコンなど)にUSBメモリーを挿さないこと、出所が不明のUSBメモリーをそのまま自分のパソコンに挿さないこと、USBメモリーを挿した時にすぐに実行ファイルが起動されることがないように、自動実行機能を無効にすることなどを挙げている。
(2008/03/10 ネットセキュリティニュース)
■2月のネットワーク脅威の状況(マカフィー)
http://www.mcafee.com/japan/about/prelease/pr_08a.asp?pr=08/03/05-1
■ウイルス感染被害レポート‐2008年2月度(トレンドマイクロ)
http://jp.trendmicro.com/jp/threat/security_news/monthlyreport/article/20080304020658.html
■コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[6月分および上半期]について(IPA
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2007/07outline.html