ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)やShare(シェア/シャレ)を介した情報流出が3件、明らかとなった。NTT西日本からは1,041名分の個人情報が流出。帝国石油からは業務情報が、長野県佐久市の小学校からは児童の個人情報が流出した。
■NTT西日本、和歌山県内の顧客法人に勤務する従業員の個人情報1,041名分流出
NTT西日本和歌山支店(和歌山県和歌山市)は8日、和歌山県内の法人顧客35件の情報と、その法人に勤務する従業員1,041名分の個人情報が流出したと発表した。業務委託先である富士通ビジネスシステム(本社:東京都文京区、以下FJB)の男性社員の私有パソコンから、3月23日、Winnyを介して流出した。両社によると、NTT西日本和歌山支店は2001年から2002年にかけて、これら法人のシステム構築業務をFJBに委託。この業務を担当した男性社員が、自宅のパソコンを使って作業を行い、その際に使用したデータが流出した。流出した個人情報の内容は、氏名、性別、住所、電話番号など。情報の不正使用は確認されていないという。両社は、流出の対象となった法人と従業員に報告と謝罪を行った。両社では、全社員に対して自宅の個人パソコンからの業務情報削除、ファイル共有ソフトの使用禁止の徹底等により、再発防止を図るとしている。
・お客様情報の流出について(富士通ビジネスシステム/西日本電信電話)
http://www.ntt-west.co.jp/wakayama/news/2008/0408/index.html
http://www.fjb.fujitsu.com/news/2008/080408.html
・お客様情報の流出について(富士通ビジネスシステム)
http://www.fjb.fujitsu.com/news/topics/080327.html
■帝国石油、業務関連情報が流出
石油や天然ガスを扱う帝国石油(本社:東京都渋谷区)と、同社持ち株会社の国際石油開発帝石ホールディングス(東京都渋谷区)は8日、帝国石油社員の個人所有パソコンから業務情報が流出したと発表した。ウイルス感染によりShareを介して流出したもので、3月15日頃に感染、流出したとみられる。同社によると、流出を確認したのは2日。流出した情報には、業務委託先企業等の関連書類が一部含まれるが、大部分が社内資料で、業務上の機密情報等は含まれていないという。同社は、情報資産管理の重要性を改めて社員に周知徹底するとともに、業務情報の社外持ち出しに関する手続きを厳格化するなどして、再発防止に努めるとしている。
・個人所有パソコンのウィルス感染による情報流出について(帝国石油)
http://www.teikokuoil.co.jp/press/080408/index.html
・個人所有パソコンのウィルス感染による情報流出について[PDF](国際石油開発帝石ホールディングス)
http://www.inpexhd.co.jp/pdf/20080408.pdf
■佐久市立布施小学校、児童の個人情報流出
長野県佐久市立布施小学校から、児童の名簿や成績が流出していたことが分かった。同校に勤務していた男性教員(40歳)の自宅パソコンから、ウイルス感染によりWinnyを介して流出したもので、6日に感染、流出したとみられる。長野県教育委員会によると、流出していたのは、児童の氏名、住所、電話番号等が記載された名簿や成績表など。男性教員は現在、同県内の別の小学校に勤務している。県教育委員会や佐久市教育委員会では、流出の経緯や内容等について調査を行っている。
・長野県教育委員会
http://www.pref.nagano.jp/kenkyoi/
・佐久市
http://www.city.saku.nagano.jp/
(2008/04/10 ネットセキュリティニュース)