大型連休明けの8日から、雑誌のオンライン書店「Fujisan.co.jp」、就職情報サイト「Re就活」、オンラインゲームサイト「Lievo」と、サイト改ざんの告知が3件続いた。また、改ざんにより4月15日からサイトの公開を停止していた大阪府立現代美術センターでは、7日からサイトの公開を再開している。4件とも、サイトが改ざんされていた期間にアクセスした場合、ウイルスに感染したおそれがある。
■オンライン書店「Fujisan.co.jp」、一部ページが改ざん
雑誌のオンライン書店「Fujisan.co.jp」を運営する富士山マガジンサービス(東京都渋谷区)は8日、同サイトの一部が改ざんされていたと発表、12日にその詳細を公表した。同社によると、ページが改ざんされていたと思われる期間は、8日午前8時から同11時20分頃。この間に「www.fujisan.co.jp」「askul.fujisan.co.jp」「shop.fujisan.co.jp」にアクセスした場合、ページに埋め込まれていたスクリプトにより悪意のあるサイトに誘導され、ウイルスに感染したおそれがある。同社では、対象期間内に同社サイトにアクセスした可能性のある顧客は、ウイルス対策ソフトを最新の状態にアップデートしてスキャンを実施してほしいとしている。また同社は、改ざんはSQLインジェクションによるものだったが、これまでに個人情報の漏えい等は確認されていないとしている。
・弊社WEBサイト改竄に関するお知らせ(富士山マガジンサービス)
http://www.fujisan.co.jp/HTML/INFO/notice080508.htm
■就職情報サイト「Re就活」、改ざんによりサイトを閉鎖
就職情報サイト「Re就活」を運営する学情(本社:大阪市北区)は9日、同サイトが不正アクセスにより改ざんされていたことを明らかにした。同社によると、6日午後1時頃から7日午後4時頃までの間に同サイトにアクセスしていた場合、ウイルスを含んだWebサイトに誘導され、パソコンがウイルスに感染したおそれがある。同社は、対象期間に同サイトを利用していた場合、最新のパターンファイルでウイルススキャンを実施してほしいとしている。同社では、改ざんは外部からの不正な攻撃によるものと推定。7日午後4時からサービスを停止して、改ざんされたデータの特定や、復旧、再発防止策を実施しており、14日からサービスを再開する予定だとしている。
・「Re就活」サイト停止に関するお詫び並びにご報告(学情)
http://re-katsu.jp/maintenance.htm
■オンラインゲームサイト「Lievo」、一部コンテンツサイトが改ざん
オンラインゲームサイト「Lievo」を運営するSeedC(本社:大阪市中央区)は11日、同サイトの一部コンテンツが改ざんされたことを発表した。同社によると、サイトが改ざんされていたのは10日午後6時30分から同10時20分までの間。「CardinalSaga」「WarRock」「MixMaster」「ハルカ」「GallopRacerOnline」「ラブネマ」「アッピー2」の各公式サイト内告知ページに、中国の悪意のあるサイトへ誘導するリンクが挿入されていた。同社では、ウイルス対策ソフトなどのセキュリティ対策をしていない場合、サイト閲覧によりトロイの木馬型ウイルスに感染する可能性があったとし、該当する場合はウイルス対策を実施するとともに、インターネット一時ファイルを削除して、ファイル「ri.exe」の検索と削除も行うよう呼びかけている。同社によると、現在確認されているウイルスは、2008年4月のWindowsアップデートを実行していれば被害のないウイルス。また、個人情報の流出、改ざんは確認されていないという。
・Lievoコンテンツサイト改竄に関するお知らせ(Lievo事務局)
http://www.lievo.jp/03news/news_detail.asp?spage=300
・悪意あるプログラムへの対策方法ご案内(Lievo事務局)
http://www.lievo.jp/03news/news_detail.asp?spage=301
・WEB告知システム障害復旧のお知らせ(Lievo事務局)
http://www.lievo.jp/03news/news_detail.asp?spage=303
■大阪府立美術センター、改ざんにより閉鎖していたホームぺージを再開
大阪府立美術センターは7日、改ざんされたことにより4月15日から閉鎖していたホームページを再開し、改ざんの状況等について情報を公開した。同センターによると、改ざんされたのはトップページで、ホームページ閲覧者のパソコンをウイルスに感染させようとする不正なプログラムが埋め込まれていた。ウイルス感染のおそれがあった期間は、4月12日午後3時48分から、同15日午後1時23分まで。同センターでは、この間に同センターホームページを閲覧した場合、「サイバークリーンセンター(CCC)」ホームページを参照してウイルスチェックと駆除を行ってほしいとしている。手順5の「ウイルス対策ソフトの導入・駆除」を行えばよい。また同センターでは、今回の改ざんに際して、個人情報の漏えいは一切ないとしている。
・大阪府立現代美術センターホームページ再開につきまして(大阪府立美術センター)
http://www.osaka-art.jp/announce.html
(2008/05/13 ネットセキュリティニュース)