京都府警生活経済課ハイテク犯罪対策室と五条署、宇治署、田辺署は9日、ファイル共有ソフトShare(シェア/シャレ)を通じて、テレビ放映されたアニメーションを権利者に無断で公開していた神奈川県川崎市の会社員(34歳)、東京都日野市の会社員(41歳)、広島県東広島市の大学生(21歳)の3人を、著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで逮捕した。Shareのユーザーが同容疑で逮捕されたのは今回が初めて。
調べでは、3人はそれぞれ4月に、いずれもサンライズが著作権を持つアニメ「機動戦士ガンダム00」や「コードギアス反逆のルルーシュR2」がテレビで放映された後、Shareを通じてこれらを権利者に無断で公開し、著作権を侵害した疑い。コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)によると、3人は大量にテレビアニメを公開しているとして、2ちゃんねるで話題となっていた。容疑者のうち大学生は、他のShareユーザーが喜んでくれることがうれしかったため、公開を続けていたと供述している。3人は面識がなかった。
ファイル共有ソフトを使った著作権侵害行為については、これまでにWinMxと、Winnyの利用者が逮捕されている。ACCSによると、今年初め頃から、Winnyユーザーが減少しShareユーザーが増加するという傾向がみられ、Shareのユーザーは現在、二十数万人にのぼるという。Shareについては、ファイル放流の仕組み上、匿名性がWinnyより高く、流出元を見つけることも難しいとされてきたが、今回の逮捕で、Shareにおいても、少なくとも放流を常習的に繰り返すユーザーについては特定できることが明らかとなった。
(2008/05/12 ネットセキュリティニュース)
■「Share」を使った公衆送信権侵害を初摘発(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/topics/news1.html