ファイル共有ソフトを介した情報流出は、公表・報道されたものだけでも昨年1年間で157件にのぼる。一昨年から比べると減ってはいるが、いまだ異常な状況が続いており、今年に入ってからも、すでに30件を超える情報流出が公表・報道された。
以下は、今年に入ってから公表された、Winny情報流出による処分状況である。戒告処分や減給、停職などの処分がなされているが、自主退職を余儀なくされた行員もいる。ファイル共有ソフトを使った代償は、あまりにも大きい。
●2月15日:川崎市立中学校の女性臨時教諭(47歳)‐減給1か月
[Winny]生徒326名の成績と40名の氏名、住所、電話番号(2008年1月)
●2月18日:陸上自衛隊第13旅団第46普通科連隊の3等陸曹(27歳)‐停職6日
[Winny]顔写真付き名簿、給与簿120名分、訓練資料(2007年6月)
●2月29日:大阪市建設局職員(36歳)‐減給処分
[Winny]個人情報175名分を含む業務情報(2008年1月)
●3月21日:航空自衛隊那覇基地第302飛行隊所属の1等空尉(33歳)‐停職30日
[Winny]警備訓練などに関する資料(2006年11月)
●3月28日:横浜市病院経営局職員(39歳)‐減給1日(2分の1)
[Winny]患者情報など3,733名分を含む業務情報(2007年9月)
●3月28日:さいたま市消防局北消防署職員(58歳)‐停職1か月
[Winny]個人情報344名分を含む業務情報(2008年3月)
●4月15日:日本銀行松江支店職員‐停職1か月、自主退職
[Winny]金融機関数13件、融資先14件を含む機密資料(2008年3月)
●4月17日:長崎県産業労働部職員(52歳)‐減給2か月(10分の1)
[Winny]全日空との協議資料(2008年3月)
●4月24日:佐賀県唐津市消防本部職員(37歳)‐戒告処分
[Winny]職員172名の住所録、救助訓練の計画書(2008年4月)
(2008/05/01 ネットセキュリティニュース)