ジャストシステムの直販サイト「Just MyShop」で販売した「ATOK 2008 for Mac」に同梱したUSBメモリーの一部に、Windowsに感染するウイルスが混入していたとして、同社は23~24日、購入者に注意を呼びかけるメールを送付。28日には、直販サイト上に経緯を説明する謝罪文を掲載した。
ウイルスが混入したのは同社直販サイトで限定販売した「ATOK 2008 for Mac [広辞苑 第六版 セット]AAA優待版【初回限定】」。初回3000本限定の同製品には、ATOKオリジナルカード型USBメモリが同梱されており、製造元からは2回に分けて同社に納品された。この内の後納分143個について、コピーしたデータを確認するパソコンの1台がウイルスに感染していたため、一部にウイルスが混入したという。
同社が購入者宛に送付したメールによると、混入したウイルスはWindowsに感染する「WORM_AUTORUN.CKZ」(トレンドマイクロ名)としており、マカフィー名「Generic PWS.y」やシマンテック名「Infostealer.Gampass」などの汎用検出名で検出される、オンラインゲームのパスワードを盗み取るスパイウェアの一種ではないかとみられる。当該ウイルスはMac OSには影響しないが、当該メモリーをWindowsパソコンに接続した場合には、Windowsの自動実行機能(オートラン)を使って感染。接続されているドライブに自身のコピーを作成し、感染を広げようとする。
ウイルスが混入したメモリーには、製品本来のファイルであるATOK(atok2008_v_mac.dmg)と広辞苑(koujien_mac.dmg)の2つのファイルのほかに、「autorun.inf」(自動実行用のファイル)と「lgrncie.bat」(ウイルス本体)が含まれており、同社は購入したメモリーをMac OS上で確認し、これらファイルが含まれている場合には、サポートセンターまで連絡するよう呼びかけている。
(2008/07/29 ネットセキュリティニュース)
■【お詫びとご報告】「ATOK 2008 for Mac」に同梱のUSBメモリについて(Just MyShop)
https://www.justmyshop.com/camp/atokmac2008/owabi.html
【ウイルス情報】
・WORM_AUTORUN.CKZ(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM_AUTORUN.CKZ