ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)/Share(シェア、シャレ)を介した情報流出が4件、明らかになった。千葉市の小学校では児童らの画像が、豊岡市では旧町の業務情報が、尼崎市の介護施設では入所者情報が、新潟の会計士事務所では顧客情報が、ウイルス感染によりインターネット上に流出した。
■千葉市立犢橋小学校、児童らの画像流出
千葉市教育委員会は28日、同市花見川区の市立犢橋(こてはし)小学校に勤務していた元講師(26歳)の私有パソコンから、児童らの画像がインターネット上に流出したと発表した。
市教委によると、流出したのは児童32名が写った画像64枚、職員20名が写った職員旅行の画像146枚、元講師のプライベートな画像52枚と動画1本。元講師は、2006年1月から今年6月まで同校に臨時講師として勤務しており、その間に児童らの画像を個人的に撮影し自宅のパソコンに保存していた。今月25日、ネット掲示板に23日にウイルスに感染しShareを介して流出したとみられる流出情報が書き込まれ、翌26日夜、掲示板の書き込みを知らせる匿名FAXが県教委に寄せられ発覚した。
・千葉市教育委員会
http://www.city.chiba.jp/kyoiku/kyoikusomu/kikaku/edu_index.html
■兵庫県豊岡市、旧出石浄化センターの業務資料流出
兵庫県豊岡市は24日、合併前の旧出石町と但東町の下水道処理施設の運転維持管理委託先元社員のパソコンから、施設の業務情報がインターネット上に流出したと発表した。
流出したのは、旧出石町浄化センターの管理記録などで、機密情報や個人情報は含まれていない。先月29日、ネット掲示板に日本管財(本社:兵庫県西宮市)の内部資料や住所録がWinnyネット上に流出しているとの書き込みがあり、その中に同センターの資料が含まれていた。県を通じて総務省から通報があり発覚した。
・豊岡市
http://www.city.toyooka.lg.jp/
・日本管財
http://www.nkanzai.co.jp/jp/
■尼崎医療生活協同組合、施設の入所者情報流出
尼崎医療生活協同組合(兵庫県尼崎市)は19日、同組合が運営する介護老人保健施設「ひだまりの里」の入所者情報がインターネット上に流出したと発表した。
同組合では現在、流出経路や内容などについて調査を行っており、詳細がわかり次第ホームページ上で報告するとしている。今月17日、ネット掲示板に同組合の施設からとみられる流出情報と、流出物のサンプルとして「排泄チェック表」の画像(個人情報は消去済)へのリンクが書き込まれていた。
・『ひだまりの里』個人情報流出事故のご報告 《 第一報 》(尼崎医療生活協同組合)
http://www.amagasaki.coop/?p=112
■山岸公認会計士事務所、顧客情報流出
山岸公認会計士事務所(新潟市中央区)は18日夕方、職員の自宅のパソコンがウイルスに感染し、保存されていた顧客情報などがWinnyネットワーク上に流出したとする17日付の謝罪文をホームページに掲載するとともに、ホームページのコンテンツをすべて削除した。
17日付の謝罪文によると、流出したのは同事務所が顧客から得ている報酬金額一覧ファイルと会議資料ファイル。今月14日、ネット掲示板に流出情報が書き込まれ、掲示板では、特定の事業所の経営状況や職員のプライベートな内容などが含まれているとの報告もあった。同事務所は、ファイル交換ソフトの使用禁止、顧客情報を含むファイルの持ち出しや個人パソコンでの使用禁止などの再発防止策をとるとしている。
・情報流出に関するお詫び(山岸公認会計士事務所)
http://www.yama-cpa.com/080718.jpg
(2008/07/29 ネットセキュリティニュース)