京都府警察本部生活安全部ハイテク犯罪対策室と城陽署の合同捜査班は18日、ファイル共有ソフトのWinny(ウィニー)を利用して、日本では未公開の 映画を無断で公開したとして、宮城県仙台市の無職の男(33歳)を、著作権法違反容疑(公衆送信権侵害等)で、逮捕した。
日本国際映画 著作権協会(東京都千代田区、略称JIMCA)等によると、無断公開された映画は、米国の大手映画配給会社であるユニバーサルスタジオ(以下ユニバーサル 映画)が著作権をもつ「ウォンテッド」で、米国では6月に公開されており、日本では今月20日から公開予定となっている。男はこの作品を海外サイトからダ ウンロードし、権利者に無断で日本語字幕を加え、Winnyネットワーク上に放流して不特定多数が閲覧できるようにした疑い。
逮捕された男は、ネット上ではtikalと名乗り、映画作品等をP2Pネットワーク上に放流する、いわゆる「第1放流者」として知られていた。洋画に翻訳した字幕を加えて放流する違法行為の常習者で、重宝するユーザーから「字幕神」などとも呼ばれていたという。
京都府警は今月9日にユニバーサル映画等から著作権違反の告訴を受け、捜査していた。未公開映画の第1放流者が逮捕されるのは初めてという。男は容疑を認めているといい、府警は他にも映画作品を流出させたとみて追及している。
(2008/09/19 インターネット・セキュリティニュース)
■インターネットを悪用したP2Pファイル共有ソフト使用による映画の著作権侵害事件について[PDF](日本国際映画著作権協会)
http://www.jimca.co.jp/pressReleases/News_Release-20080918.pdf