ウイルス感染による情報流出が、新たに2件明らかになった。陸上自衛隊では幹部特修課程関連の内部情報が、医療法人社団醫光会駒井病院では患者364名分の個人情報が、ファイル共有ソフトを介してインターネット上に流出した。
■陸上自衛隊、電算機システムや電子戦教育などの内部資料流出
陸上自衛隊の内部資料がWinnyネットワーク上に流出していることが判明した。20日の各社報道によると、広島県海田町の第13旅団に所属する通信中隊長の男性3等陸佐が所有する私有パソコンが流出元とみられ、防衛省が経路や情報内容の調査を進めている。 大手掲示板「2ちゃんねる」には、18日午後8時12分のタイムスタンプで陸上自衛隊の内部資料流出を示す画像サイトのURLが書き込まれている。画像サイトには、流出ファイル一覧とみられる画面、警備隊の通達範囲を示す関東圏の地図、陸海空軍の連絡網を示す日本地図などが掲載。一覧には、陸上自衛隊の幹部特修課程を示す「FOC」関連と記されたファイル名が多数あり、電算機システムや電子戦教育資料などが含まれていた。毎日新聞の20日付報道によると、流出ファイルはフロッピーディスク約90枚分に及ぶという。
・陸上自衛隊
http://www.mod.go.jp/gsdf/index_h.html
■医療法人社団醫光会駒井病院、患者情報364名分流出
医療法人社団醫光会駒井病院(群馬県高崎市)は16日、同病院のリハビリ科職員の私有パソコンから、患者の個人情報が流出したと発表した。発表によると、当該職員が患者情報を保存したUSBメモリーを自宅に持ち帰ったところ、自宅のパソコンがウイルスに感染し、ファイル共有ソフトを介して情報が流出したという。3日夜、大手掲示板「2ちゃんねる」に流出情報が書き込まれ、事態が判明した。
流出したのは、2005年1月から2007年55月、2007年11月から2008年9月までの入院患者364名分の氏名、住所、電話番号、病名、リハビリ計画書などの個人情報と、当該職員の研修報告書やリハビリ室内の写真など。
同院によると、すでに該当者やその家族へは連絡済みだという。
・患者様の個人情報漏えいについてのお詫びとお知らせ(駒井病院)
http://www2.wind.ne.jp/komai-h/osi01/osi01.html
・駒井病院
http://www2.wind.ne.jp/komai-h/
(2008/10/21 インターネットセキュリティニュース)