先月、海賊版ソフトとマジコンをセット販売したグループの逮捕があったが、今月に入ってまたセット販売での逮捕が発生した。海賊版とマジコンのセット販売での逮捕例は、この2件を含め、これで3件めという。また、先月に当該容疑で逮捕された男は、違法アップロード容疑で再逮捕されている。
マジコンは、ゲームカートリッジなどからゲームをコピーしたり、そのコピーを他のゲーム機でプレイできるようにする機器。違法にコピーされたゲームソフトを稼働させる場合に使用されるため問題となっている。任天堂とソフトメーカー54社は7月29日に、マジコンに対して不正競争防止法に基づく輸入販売差し止めを求める訴訟を起こしている。
■任天堂ゲームソフトの海賊版販売で逮捕後、違法アップロードで再逮捕
先月13日、任天堂のゲームソフト「マリオパーティDS」を無断複製してマジコンと一緒に販売したとして、著作権法違反容疑で京都府警に逮捕された大阪府寝屋川市の職業不詳の男(37歳)が、今月3日に再逮捕された。前回は同法の「譲渡権侵害」容疑での逮捕だっただが、今回は同法の「公衆送信権侵害」容疑での逮捕である。
コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の発表によると、男は自分が運営するホームページ「DSGAMEJP」に、少なくとも100タイトル以上のニンテンドーDSゲームソフトを著作権者に無断でアップロードし、会員登録したユーザーにダウンロードさせていた。会員は先払いで3000~1万円を入金し、残金の範囲でダウンロードできる仕組みだ。
ユーザは最初にマジコンを入手するように指示されており、昨年8月頃から今年11月13日に逮捕されるまでの間、マジコン販売代金として約450万円、ゲームのダウンロード料金として約930万円の振り込みが確認されているという。前回はこの男を含む3人が逮捕されたが、2人は処分保留で釈放されている。
・DS海賊版とマジコン販売の男性、違法アップロードで再逮捕(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/news081203.html
■任天堂ゲームソフトの海賊版をヤフオクで販売、学習塾経営者を逮捕
愛媛県警は1日、無断複製したゲームソフトをYahoo!オークションで販売していた愛媛県今治市の学習塾経営の男 (57歳)を、著作権法違反の疑いで逮捕した。
ACCSによると、男は今年10月3日、任天堂のゲームソフト「スーパーマリオワールド」のデータが入ったCD-R1枚、「ポケットモンスタープラチナ」のデータが入ったマイクロSDカード1枚を、マジコンとセットでYahoo!オークションに出品し、松山市の男性に8500円で販売した疑い。
調べでは、男は昨年5月から逮捕までの間、20都道府県の百十数人に対し、約100万円を売り上げていた。 愛媛県警の捜査員がサイバーパトロールで男の出品を発見し、ACCSを通じて著作権者に連絡したという。
・海賊版をマジコンとセット販売、男性を逮捕 (ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/news081201.html
(2008/12/04 インターネットセキュリティニュース)