ファイル共有ソフトを介した情報流出が3件、相次いで発覚した。NTT西日本から顧客情報、埼玉県警から署員名簿、ドクターランド松戸から患者情報が、ファイル共有ソフトを介してインターネット上に流出した。
■NTT西日本、奈良支店から顧客情報4594件が流出
NTT西日本奈良支店(奈良県奈良市)は12日、同社が営業業務を委託していたエヌ・ティ・ティマーケティングアクトみやこ(現NTT西日本-みやこ、京都市中京区)の元契約社員の私有パソコンから顧客4594件分の個人情報がインターネット上に流出したと発表した。当該パソコンがウイルスに感染し、保存されていた顧客情報がファイル交換ソフトを介してネットワーク上に流出した。同社によると、社内調査によって流出が判明、流出した情報の不正使用などは確認されていないという。
流出したのは、奈良県などの個人顧客4464件(うち、パスワード保護されていたものは4463件)と、法人顧客130件(うちパスワード保護されていたものは125件)の計4594件分の氏名、住所、電話番号などの個人情報。口座番号などは含まれていない。
同社は該当する顧客に対し、謝罪文を送付するなど個別の対応をするという。同社はこれまでも同社社員、派遣社員、委託先企業の社員に対し、業務上不必要な情報の社外持ち出し禁止、自宅パソコンでの業務情報の保有の禁止、ファイル共有ソフトの使用禁止などを指示してきたが、再度指導徹底を図り顧客情報管理体制の強化等に取り組んでいくという。
・お客様情報の流出に関するお詫びとお知らせ[PDF](NTT西日本奈良支店)
http://www.ntt-west.co.jp/nara/top_contents/houdou.pdf
・NTT西日本-みやこ
http://www.ntt-west-miyako.co.jp/
・NTT西日本奈良支店
http://www.ntt-west.co.jp/nara/
■埼玉県警、署員の名簿などの個人情報が流出
埼玉県警の署員の名簿などがファイル共有ソフトのShare(シェア)を介してインターネット上に流出していたことが判明した。
流出した情報には、同県警署員の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、所属、実家の住所などの個人情報が記載された名簿などが含まれていた。11月29日頃ウイルスに感染し、Shareを介して流出したとみられる。
・埼玉県警
http://www.police.pref.saitama.lg.jp/kenkei/
■ドクターランド松戸、患者の医療記録などが流出
総合医療クリニックのドクターランド松戸(千葉県松戸市)の患者の医療情報などがファイル共有ソフトを介してインターネット上に流出していたことが判明した。
流出した情報には、同クリニック患者の氏名、保険者番号、生年月日、傷病名、施術内容などの個人情報が記載された医療記録や、同クリニック関係者の電話番号が記載された連絡表、氏名、住所が記載された同窓会名簿などが含まれていた。10月20日頃ウイルスに感染し、ネットワーク上に流出したとみられる。
・ドクターランド松戸
http://www.dr-land-matsudo.com/
・白報会
http://www.hakuhoukai.com/
(2008/12/16 インターネットセキュリティニュース)