環境省は8日、2008年度実施の「大気汚染に係る環境保健サーベイランス調査」に協力した小学生の個人情報が流出したと発表した。調査結果のデータ入力を再々委託された個人のパソコンがウイルスに感染し、ファイル共有ソフトShare(シェア/シャレ)を介してネット上に流出したもの。初報では1342名分の情報が流出したとされていたが、同省は9日、これを1321名分と修正、流出の詳細も明らかにした。
環境省によると、同省では住民の健康状態と大気汚染との関係を調べる「大気汚染に係る環境保健サーベイランス調査」を毎年行っているが、今年度の調査結果のうち、八戸市内4小学校の児童214名、秋田市内5小学校の307名、岐阜市内12小学校の800名、計1321名分の氏名、住所、生年月日、小学校名が流出した。同省では調査に関する業務を、アンケート集計業務等を行うジイズスタッフ(東京都新宿区)に委託。ジイズスタッフでは調査結果のデータ入力を複数個人に再委託し、このうち1名より業務の再々委託を受けた個人のパソコンから、情報が流出した。昨年12月30日頃にウイルスに感染、流出したとみられる。
流出は1月1日、秋田県に対し、ネット掲示板に情報が書き込まれているという匿名のFAX通報があったことから発覚。環境省では7日に秋田県から情報提供を受け、ジイズスタッフに調査を指示し、8日に流出を確認した。同省は9日、関係者に状況説明と謝罪の文書を送付。この調査の手法を情報流出のおそれのない方法に再構築することを検討するという。またジイズスタッフ親会社のアクモス(東京都千代田区)は9日にリリースを公開し、再発防止のため個人情報の取り扱いを改善し、ジイズスタッフ始めグループ各社に教育を徹底するとしている。
(2009/01/13 ネットセキュリティニュース)
■個人情報の流出について(第2報)(環境省)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10623
■個人情報の流出について(環境省)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10622
■子会社におけるお客様情報等の流出に関するお詫びとお知らせ[PDF](アクモス)
http://www.c-direct.ne.jp/public/japanese/uj/pdf/10106888/20090109165901.pdf