警視庁中野署は4日、お笑いタレント、スマイリーキクチさんのブログに殺害予告を書き込んだとして、川崎市の女(29歳)を脅迫の疑いで書類送検した。また同署は、同じブログにキクチさんを中傷する内容の書き込みをしたとして、札幌市の女子高生(17歳)、大阪府高槻市の国立大職員の男(45歳)ら18人を名誉棄損の疑いで書類送検する方針。
キクチさんは、所属事務所のホームぺージと自身のブログで、今回の件の経緯と心境を明らかにしている。
キクチさんのコメントによると、キクチさんは10年前からインターネット上の掲示板などで、1989年に起きた東京都足立区の女子高生コンクリート詰め殺害事件の犯人である、事件にかかわっていた、事件をお笑いのネタにしたなど、事実無根の誹謗中傷を受けてきた。また書籍等で、キクチさんを連想させる表現で事件に関係があるかのように書かれ、それが誹謗中傷の根拠とされてしまったという。
2008年1月にキクチさんがブログを開設してからは、毎日コメント欄に誹謗中傷が書きこまれるようになり、書き込みは生命の危機を感じさせる、殺害予告とも受け取れる内容にまでエスカレートしていた。
キクチさんは、事務所のホームページや自身のブログで書き込みの内容を否定し、掲示板に削除依頼もしてきたが、所属事務所や仕事先へも誹謗中傷のメールや電話があり、キクチさん自身の生活や仕事に影響があるだけでなく、家族、友人、知人に不安な思いをさせてしまうと考えたことから、警察と相談の上、被害届を出したという。
キクチさんへの中傷は10年も続いており、最初に噂を流して騒ぎをあおった人たちはおそらく、すでにキクチさんへの「叩き」行為には参加していないだろう。今回書類送検に至った19人は、ネット上の噂にあおられ、暴走してしまった一般ユーザーではないか。
一般ユーザーが情報にあおられた結果、騒ぎになった事例としては、テレビ番組での発言が端緒となって、光市母子殺害事件弁護人の懲戒処分を求める請求活動がネット上で広がった件がある。
あおりにのって暴走する行為は、時に重大な結果を招く。情報の真偽を見極めることの大切さと、行き過ぎた発言の危険性を、改めて考えさせられる。
(2009/02/09 ネットセキュリティニュース)
■お知らせ(大田プロ)
http://www.ohtapro.co.jp/information/infomation090205.html
■スマイリーキクチ オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/smiley-kikuchi/