東京都は5日、ドロップシッピングやアフィリエイトに関する相談が多くなっているとして注意を呼びかけた。「初心者でも高収入が得られるとの宣伝文句に惑わされ、高い初期費用を投入したが利益がない」、「毎月高収入が得られると思ったが、わずかな収入にしかならない」といった相談が寄せられてるという。
ドロップシッピングとは、在庫を持たずにネットショップを開設して、メーカーや卸業者と代理店契約し、取り扱い商品の販売価格を自由に決めて、自ら売主になって販売すること。アフィリエイトとは、企業や店舗で取り扱っている商品、サービス等をサイト運営者が自分のWebサイトやブログで宣伝広告し、そのサイト経由で商品が売れた場合に報酬が支払われる仕組み。
都では、ドロップシッピングやアフィリエイトは、素人が短時間の作業で高収入が得られるほど簡単なものではなく、高額な初期費用を取り戻すのは至難の業だとアドバイス。ドロップシッピングの場合は、売主として取り扱う商品の責任を負わなければならないとしている。
また、これらを勧誘するサイトに「だまされたと思ったら、東京都消費生活総合センターに電話してください」などと記載してあることがあるが、これらは無断で掲載されたもので、同センターは事業者と一切関係がないとしている。
ドロップシッピングに関する相談事例としては、「家で出来る副業をネットで調べ、ホームページを開設してゲーム機、薄型テレビ、有名遊園地のチケット等を販売するため仲介業者と契約。3か月で元がとれると言われ、ホームページ開設等費用130万円を支払ったが、利益は1,500円のみで、業者と連絡が取れない」という30代男性の相談など、3例を紹介。アフィリエイトについても、「スパムメールを見て仲介業者と契約。ホームページ上のバナー広告を見て申し込みがあった場合、金額の一部を受け取れるとの話で、サーバーの費用として60万円払ったが、まったく収入にならない」という20代女性の相談など、3つの事例が紹介されている。
(2009/02/09 ネットセキュリティニュース)
■ 緊急消費者被害情報 ネット広告等儲け話にご注意(東京都)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2009/02/20j25400.htm
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2009/02/20j25401.htm