埼玉県は26日、昨年12月に行った違法ドラッグ買い上げ検査で、インターネットで購入した7製品中5製品から医薬品成分を検出したと発表した。これら製品を摂取すると健康被害が発生するおそれがあり、県は購入や摂取を絶対にしないよう呼びかけるとともに、薬事法違反(無承認無許可医薬品の販売)にあたるとして、販売業者を所管する東京都に通報した。
医薬品成分が検出されたのは、アダルト系のグッズや薬品を販売するサイト「ブラックペッパー」で販売されていた「SEX SLAVE」「UP→3」「威哥王(いかおう)」「インフィニティ」「スパイラルSP」の5製品。「SEX SLAVE」と「UP→3」からは解熱鎮痛薬の「アセトアミノフェン」と「エテンザミド」が検出され、「威哥王」からはED薬の「シルデナフィル」と「タダラフィル」が検出された。「インフィニティ」「スパイラルSP」と称して販売されていた2製品からは、それぞれ指定薬物の「5-Meo-EIPT」と「N-メチル-4FMP」が検出された。
「5-Meo-EIPT」と「N-メチル-4FMP」は、中枢神経に作用して幻覚や興奮など麻薬と似た有害作用を引き起こすおそれのある薬物として、昨年12月17日に「指定薬物」に指定。施行された今年1月16日以降は、製造、輸入、販売などが禁止され、個人輸入や所持も含めて厳しく取り締まりがなされている。
同店ではこれら製品を研究用ケミカルと称して販売していたが、指定薬物となる成分が含まれていたことを認識していたらしく、今年1月、同店で扱っていた研究用ケミカルが一部麻薬指定(原文のまま)になったので処分するよう告知し、これら製品の販売を終了した。
(2009/03/27 ネットセキュリティニュース)
■違法ドラッグ買上検査で医薬品成分を検出!(埼玉県薬務課)
http://www.pref.saitama.lg.jp/A04/BD00/taisaku/idora.html
【参考条文】
・薬事法(e-Gov)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S35/S35HO145.html
・薬事法第二条第十四項に規定する指定薬物及び同法第七十六条の四に規定する医療等の用途を定める省令(e-Gov)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H19/H19F19001000014.html