クラリオンは11日、ポータブルナビにウイルスが混入していたと発表した。単独で使用している場合には問題がないが、パソコンへUSBで接続した場合、パソコンがウイルス感染するおそれがある。
クラリオンによると、ウイルスが混入していたのは、同社パーソナルナビゲーションデバイス(PND)の「DTR-P7D」「DTR-75DT」「DTR-P50」「DTR-55」の一部ロットの製品。混入しているのは、Windowsのオートラン機能を悪用しUSBを介して感染するワームウイルス。ウイルスの検出名はトレンドマイクロが「WORM_GOOMHTTP.DS」「Mal_Otorun1」、シマンテックが「Trojan Horse」、マカフィーが「W32/Autorun.worm.dp」「Generic!atr」(*1)。
同社は今回の事態について謝罪するとともに、該当製品の特定方法と、ウイルスの確認、駆除方法を提示している。また、該当する製品はウイルスを駆除すれば正常に使用できることを確認しているが、顧客が希望する場合は新品と交換するという。
USBメモリなどの外部ドライブを使う場合、出処のわからないものに限らず、今回のように新品であってもウイルスが混入しているケースがある。
外部ドライブをパソコンに接続する場合は、たとえ新品であってもまずはウイルスチェックにかけてから使うことをお勧めする。Windowsの場合、USBなどの外部メディアを接続すると自動的にファイルを実行する自動実行(オートラン)機能があるため、そのオートラン機能を無効にしてからウイルスチェックを行う必要がある。オートラン機能の無効化手順については、IPA(情報処理推進機構)の資料を参考にされたい。
(*1)「Mal_Otorun1」と「Generic!atr」はオートランを実行させるファイル。「WORM_GOOMHTTP.DS」「Trojan Horse」「W32/Autorun.worm.dp」がウイルス本体の検出名。
(2009/05/12 ネットセキュリティニュース)
■パーソナル ナビゲーション デバイス DTR-P7DT/75DTとDTR-P50/55 ご使用のお客様へ(クラリオン)
http://www.clarion.com/jp/ja/topics/index_2009/090511_01/index.html
■コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[4月分および上半期]について(IPA
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2009/05outline.html
【ウイルス情報】
・WORM_GOOMHTTP.DS(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM%5FGOOMHTTP%2EDS
・MAL_OTORUN1(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=MAL%5FOTORUN1
・W32/Autorun.worm.dp(マカフィー)
http://vil.nai.com/vil/content/v_147992.htm
・Generic!atr(マカフィー)
http://www.mcafee.com/japan/security/virG2007.asp?v=Generic!atr